化石の頭を3Dにして、水の流れを計算した
プテラスピスの化石標本から作った複製(下)と、生きていた姿の模型(上)です(アメリカ自然史博物館の展示)。Credit: Jonathan Chen / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)調べたのは、頭をよろいで覆った顎のない魚の一群(プテラスピス形類)です。
チームは化石と発表済みの復元図をもとに、51種の頭のよろい(頭甲)を3Dモデルにしました。
この51種は主な系統をすべて含み、仲間内の形のばらつきを端から端までとらえています。
頭甲を選んだのは、暮らしぶりを読み解くうえで中心になってきた部位であり、しかも立体のまま化石に残りやすいからです。
次に、形の違いを地図上の位置の違いとして並べた空間(形態空間)を用意しました。
この地図に等間隔で点を打ち、それぞれの点に当たる理論上の形を60個取り出します。
実在の種がいない場所の形も含めて、まんべんなく試すためです。
そのうち11個は面どうしが交差してしまう形だったので外し、残る49個で水の流れを計算しました。
調べたのは、水の抵抗、浮き上がる力(揚力)、揚力と抵抗の比(揚抗比)、そして向きが乱れたときに体を回す力(元の向きへ戻す向きか、さらに傾ける向きか)です。
顎のない魚の仲間、プテラスピスの復元図です。チームは、こうしたよろいの頭をコンピューターの中で泳がせました。Credit: Petr Menshikov (https://twitter.com/Petr75113553; https://vk.com/prehistoricproduction) / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)向きの乱れは、頭を上下に振る向き(ピッチ)と左右に振る向き(ヨー)の2方向で見ています。
頭の角度は、まっすぐな状態から5度刻みで最大40度までずらしました。
大きさの違いで結果がゆがまないよう、計算は2通りの条件で行っています。
全長を手のひらほどの10cmにそろえる条件と、体積をそろえる条件です。
どちらも、同じくらいの大きさの水中の脊椎動物で想定される流れの範囲に収まります。
こうして、49の頭の形すべてに、泳ぎの成績表がつけられました。






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