楽天グループが、ドイツの企業と提携して防衛省への攻撃型ドローン納入を支援することに対し、反発が起きている。
カタログハウスが運営する通信販売サイト「通販生活」は8月18日、楽天市場への出店を取り止めると発表した。
カタログハウスは理由について、「『憲法九条』があるから『買い物ができる』……通販生活の表紙にはこんなメッセージをかかげています」と説明。
「いっぽうで楽天グループについて、『攻撃型ドローン』の導入支援および国産化を推進すると報道されています。これを受けて私たちの企業理念とは相いれないことから出店を中止いたしました」と述べている。
通販生活は2025年冬号から、「『憲法九条』があるから『買い物』ができる」という文言を掲げている。
ウェブサイトでも「戦争が始まってしまったら、買い物どころではなくなる」と警鐘を鳴らし、「憲法九条に託した非戦の誓いを守っていくべきと考えています」と明確に戦争に反対する姿勢を強調している。
楽天グループが軍事目的のドローン事業を支援
時事通信によると、楽天グループはドイツの防衛テック企業・ヘルシングと提携して、同社の攻撃型ドローン「HX-2」の防衛省への納入を支援する。
HX-2は大量生産が可能な攻撃型ドローンで、最大100キロメートルの「目視見通し外」距離から、迫撃砲や装甲車などの軍事目標を攻撃できる。
防衛省は9月末までにHX-2の実証実験を行い、陸上自衛隊で導入するかどうかを検討するという。
ロイターによると、ヘルシングは2021年に設立されたスタートアップ企業で、元々は防衛企業向けのAIソフトウェアを開発していたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ドローンの設計や開発へと事業を拡大した。
楽天グループはロイターの取材に対し、向井秀明社長室長の名前で「日本の防衛力強化には、防衛産業へのスタートアップの参入拡大が重要だ」「当社は自社の知見とネットワークを活用し、スタートアップや先端技術と政府機関のニーズをつなぐことで、日本の防衛産業の革新と発展に貢献したい」などとコメントしている。
楽天グループは楽天市場のほか、モバイル通信やトラベルサイトなど、さまざまな事業を展開している。
2016年にはドローンを活用した配送プロジェクトを開始し、ドローンパイロットの育成やAI画像解析の技術を活用した建物の外壁調査などを手がけてきたが、軍事目的に利用できる機体を扱うのは初めてだという。
無人で攻撃できるドローンは、監視や偵察、攻撃などさまざまな目的で使用され、現代の戦争の軍事作戦のあり方を変えてきた。
2022年から続くロシアとウクライナの紛争でも多くのドローンが使われており、子どもを含む多数の民間人が殺害されている。
楽天グループの攻撃型ドローン支援にはSNSでも批判が広がっており、「楽天で買い物するのをやめる」「カードを解約した」などのコメントも多数投稿されている。

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