米株式市場で時価総額395兆円消失、ハイテク株が売り込まれる 民主党躍進でAI減速に懸念

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(CNN) 米中間選挙で躍進した民主党がAI(人工知能)インフラの整備にブレーキをかける可能性への懸念から、5日の米株式市場は急落し、時価総額で約2兆5000億ドル(約395兆円)が消失した。これを受けて世界各地の株式市場も大きく値を下げた。

韓国総合株価指数(KOSPI)は6日の取引開始時に約9%急落し、20分間にわたって売買が停止された。これに先立ち、5日の米ナスダック総合指数は5.52%下落。10月6日に付けた過去最高値からの下落率は10%を超え、調整局面入りして取引を終えた。

ナスダックはハイテク株が中心。今回の下落はトランプ米大統領が全世界を対象とする関税を発表した2025年4月以来、最大の下げ幅となった。5日の売りは他の指数にも広がり、S&P500とダウ工業株平均も25年4月以来の大幅安を記録した。

中間選挙後の4日にはダウ平均が1569ドル、ナスダックが1.44%上昇するなど、歴史的な株高になったが、一転して急落した形だ。5日のダウ平均は1833ドル安で取引を終え、前日の上昇分はすべて帳消しされた。

主要株価指数は4日に軒並み上昇したものの、その陰では半導体メーカーやAI向けデータセンターの建設に関わる企業の株価が下落していた。5日にはこうした売り圧力が一段と強まり、主要指数を大きく押し下げた。

株価急落の大きな要因となったのは、テキサス州知事選での民主党候補の勝利だ。テキサス州はAIの推進に不可欠な役割を果たしており、グーグルやメタ、オラクル、オープンAIなどがデータセンターに巨額投資を行っている。知事に当選した民主党のジーナ・ヒノホサ氏は、データセンター建設の一時停止や、州内でデータセンターを建設する企業への特定の税制優遇措置の廃止を公約に掲げていた。

半導体メーカーに加え、データセンター建設やAIブームを支える周辺企業の株も売り込まれている。テキサス州のようにデータセンター計画が集中する州で民主党が勝利したことを受け、投資家は影響を見極めようとしている状況だ。

エヌビディア株は5日の取引で9.3%急落。年初からの上昇分をすべて失った。市場で注視される半導体株指数も12.3%下げ、およそ6年半ぶりの安値となった。実業家イーロン・マスク氏が率いるテスラとスペースXの株価も、それぞれ11%と9%下落した。

AI向けに計算処理能力を提供する「ネオクラウド」の主要2企業、コアウィーブとネビウスの株価も、それぞれ約10%と15%急落した。コアウィーブの株価は上場直後の25年6月に付けた高値から76%下落。ネビウス株は今年6月の高値から58%下げた。

市場の予想変動率を示す指標で、「ウォール街の恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数は約70%急騰した。1日の上昇率としてはほぼ2年ぶりの大きさだ。指数自体も7カ月ぶりの高水準に達した。売りは幅広い銘柄に及び、S&P500を構成する全11業種がそろって下落して取引を終えた。

AI株への警戒感やデータセンター建設の減速を見込む思惑から、国債に買いが集まった。10年物米国債の利回りは4.84%に低下し、2カ月ぶりの低水準となった。

トゥルイスト・アドバイザリー・サービスのキース・ラーナー最高投資責任者(CIO)は今週の乱高下について、民主党が多数派を握った議会でハイテク株などがどう推移するかを実際に示すものというより、投資家の反射的な反応によるところが大きいとの見方を示した。

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