米国務省、ウクライナへのパトリオット迎撃ミサイルの売却承認 今月に入って「枯渇」

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(CNN) 米国務省は30日、ウクライナへの防空システム「パトリオット」用の迎撃ミサイル500発の売却を承認した。国務省が声明で明らかにした。

ウクライナはロシアによる執拗(しつよう)な弾道ミサイル攻撃を抑える目的でパトリオットミサイルを使用しているが、CNNが以前報じたところによると、今月に入ってウクライナの在庫は枯渇した。売却が承認されたのは、実戦配備中のパトリオットミサイルで最も高性能な「PAC-3 MSE」。飛来する弾道ミサイルを撃墜できる数少ない兵器の一つだ。

声明によると、今回の購入に米国からの補助金や融資は使われない。国務省によると、推定21億ドル(約3300億円)に上る購入費用はカナダやドイツ、ノルウェーの資金に加え、欧州連合(EU)からの融資で賄われる。

米国とウクライナの間では今回の承認に先立ち、数週間にわたって緊張が続いていた。トランプ米大統領は今月、ロシア産ディーゼル燃料(軽油)の国際エネルギー市場への輸出を認める合意を発表。ロシア産化石燃料の販売に関する追加制裁についても、法律として成立したばかりのタイミングで適用を免除した。

トランプ氏はまた、ウクライナによるロシアの製油所への攻撃を理由に、情報提供を差し控える可能性をちらつかせた。重要な衛星通信システム「スターシールド」へのウクライナのアクセスも一時制限されたが、先週に復旧した。

30日の声明では、迎撃ミサイルがウクライナに引き渡される時期は明らかにされなかった。いわゆる「オフセット契約」の一環として、ミサイル部品をウクライナ国内で製造するかどうかについても具体的な言及はなかった。

国務省によれば、ウクライナとパトリオットを製造する米防衛大手ロッキード・マーチンとの間で、そうした取り決めがあるとは「認識していない」という。ただし、ウクライナ政府とロッキード・マーチンの間で直接交渉が行われる可能性はあると指摘した。

トランプ氏は7月にトルコで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、ウクライナにパトリオットミサイルを自国生産するライセンスを与えると電撃的に発表。これが実現すれば最終的に、イラン戦争に伴う兵器不足や国際的な需要の高まりで圧迫されている米国の生産体制への負担を軽減できる可能性がある。ただ、ウクライナ国内に迎撃ミサイルの工場を建設するには何年もかかるとみられ、トランプ氏もこの構想をトーンダウンさせたようだ。

それでも、今回の売却はウクライナのゼレンスキー大統領にとって大きな成果になる。ゼレンスキー氏はこれまで、ウクライナ軍にパトリオットミサイルを追加提供するよう、欧米の首脳や国民に繰り返し訴えてきた。

8月のCNNとのインタビューでは、米国が保有するパトリオットミサイルのごく一部であっても、ウクライナに売却すれば「ロシアの弾道ミサイルをすべて破壊」できるようになると訴えていた。

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