米FA18によるイランタンカー攻撃、どのように行われたのか? 煙突に精密誘導弾を撃ち込み航行不能に 

4 日前 4

(CNN) 米軍の発表によると、海軍のFA18戦闘攻撃機が8日、イラン船籍のタンカー2隻の煙突に精密誘導弾を撃ち込み、航行不能にした。実戦使用されている兵器の精度の高さを示す出来事だ。

米海軍の戦闘機がイラン船籍のタンカー「M/Tセブダ」に弾薬を投下する様子(US Central Command)

中東での軍事作戦を統括する米中央軍は、FA18がタンカー「シースターIII」と「セブダ」を攻撃する様子を捉えたとする映像を公開した。中央軍によると、2隻は米軍によるイランの港湾封鎖措置に違反していたとされる。

映像にはまず、「シースターIII」の煙突からかすかに漂う煙が映り、攻撃後には黒ずんだ煙が立ち上る様子が確認できる。

「セブダ」を捉えた映像では、炎が噴き出した直後、濃い黒煙が立ち上っている。

中央軍が提供した映像を見る限り、煙突部分以外の損傷は確認できない。中央軍の発表では、タンカーの死傷者に一切言及しなかった。

軍事の専門家はCNNに対し、これほど精密にタンカーに着弾させたということは、海軍のFA18は500ポンドのレーザー誘導爆弾を使用した可能性が高いとの見方を示した。

オーストラリア空軍の元将校で、現在はグリフィス・アジア研究所の研究員を務めるピーター・レイトン氏は、FA18が2隻への攻撃をどのように実行したのか説明した。

「約1500メートルの高度でタンカーの方へ真っすぐ飛んでいるのであれば、機体に搭載された赤外線照準ポッドを使用して、煙突にレーザースポットを合わせる。そのうえで接近しながら爆弾を投下すれば、うまくいくはずだ」(レイトン氏)

レイトン氏によると、FA18は排気口に爆弾を直接投下するのではなく、煙突全体を狙った可能性が高い。

「レーザー照射点を使用するのだから、爆弾は少なくとも最後の10秒間は照射点を捕捉し続ける必要がある。もし上空を飛行中に照射点が煙突の奥へ消えてしまえば、命中精度は低下する」という。

米軍は米国の海上封鎖措置に違反したタンカー「シースターIII」を「航行不能」にした(US Central Command)

米キャンベル大教授を務める海運の専門家、サル・メルコリアーノ氏は映像を検証した結果、爆弾が煙突の下部か基底部に命中したことが分かったと話す。

CNNの軍事アナリスト、セドリック・レイトン米空軍退役大佐は、タンカーを航行不能にさせるのには十分だが、沈没させるほどではない威力の不活性弾をFA18が発射した可能性を指摘した。

爆発性の弾頭で起きるような大規模爆発や2次爆発が見られない理由は、不活性弾や低威力の爆弾の使用で説明が付く可能性があると、アナリストらは指摘する。

中央軍によると、双発機のFA18は米国の空母から出撃する。今回のケースでは空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」から発進した。

FA18は多彩な空対空兵器や空対地兵器を搭載可能で、最近の一連の攻撃で使用された可能性が高いとアナリストが指摘する各種のレーザー誘導爆弾もそこに含まれる。

中央軍によると、攻撃を受けたタンカーは積荷を積んでおらず、米国の封鎖を回避しようとオマーン湾にあるイランの港へ向かっていた。

米国のFA18による攻撃を受けたイラン船はここ3日間で2~3隻目。

今月6日には米海軍機が20ミリ砲を数発発射して、タンカーを操舵(そうだ)不能にする出来事もあった。

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