池のほとりに眠っていた「タイの最後の巨人」
ナガティタンの化石が見つかったのは、タイ北東部チャイヤプーム県の池のほとりです。
発見されたのは約10年前で、研究チームは脊椎、肋骨、骨盤、脚の骨などを詳しく分析しました。
中でも目を引くのが、長さ1.78メートルもある前脚の骨です。
これは成人の身長に匹敵する長さであり、この恐竜がいかに巨大だったかを物語っています。
【巨大すぎる化石の実際の画像がこちら】
分析の結果、ナガティタンは長い首と長い尾を持つ植物食恐竜、いわゆる竜脚類の仲間だと判明しました。
竜脚類には、ディプロドクスやブロントサウルスのような有名な恐竜も含まれます。
属名の「Naga」は、タイや東南アジアの伝承に登場する水棲の蛇「ナーガ」に由来します。
「Titan」はギリシャ神話の巨人を意味し、種小名の「chaiyaphumensis」は、化石が発見されたチャイヤプーム県にちなみます。
つまりナガティタン・チャイヤプーメンシスは、「チャイヤプームから来たナーガの巨人」とも読める名前なのです。
チームは、この恐竜を「タイの最後の巨人」とも呼んでいます。
その理由は、ナガティタンがタイで恐竜化石を含む最も新しい地層から発見されたためです。
恐竜時代の終わりに近づくと、この地域は浅い海になっていったと考えられており、より新しい地層から恐竜化石が見つかる可能性は低くなります。
そのためナガティタンは、東南アジアで今後見つかる大型竜脚類の中でも、最後、あるいは最も新しい時代のものになる可能性があるのです。
ただし、ナガティタンが生きていたのは白亜紀前期の1億〜1億2000万年前であり、小惑星衝突による恐竜絶滅の直前(約6600万年前)ではありません。
この「最後の巨人」という呼び名は、タイの恐竜化石を含む地層の中で最も新しい層から見つかったことを指す表現です。









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