卵か、貝か、肉か 答えの出なかった食べ物の謎
インフェルノガルスの姿を描いた復元画です。カエナグナトゥス科(インフェルノガルスが属する、主に北アメリカにいた恐竜の一群)の中では小さく、体の長さは約1.5mまで育ちました。Credit: TotalDino / Wikimedia Commons(CC BY 4.0)インフェルノガルスは、くちばしを持つオヴィラプトルの仲間(オヴィラプトロサウルス類)です。
この仲間の食べ物は、はじめは卵だと考えられていました。
その後も、貝、肉、何でも食べる雑食、植物、種子、果物、すき間に口先を差し込むエサ探しなど、説が入り乱れてきました。
中でも謎が深かったのが、主に北アメリカにいたカエナグナトゥス科という一群です。
この一群は歯のない長く低い下あごを持ち、かみ合わせの面には複雑な山と溝が刻まれていることがよくあります。
ところが細長い手足と空洞の多い骨のせいで化石に残りにくく、見つかるのはかけらがほとんどでした。
そのため、あごがどう動いていたのかも、よく分かっていなかったのです。
そこへ現れたのが、2011年にモンタナ州で見つかった1体の骨格です。
頭の骨から首、背中、前あし、後ろあしの一部までが、つながったまま残っていました。
インフェルノガルスを新種として名付ける時の基準になった骨格のうち、首と胴が入った岩のかたまりです。a は首のかたまりの写真、b はその線画で、首の5番目の骨から先が写っています。2011年にモンタナ州で見つかった骨格の一部です。Credit: G. F. Funston, T. W. Dudgeon, D. J. Simon, D. M. Dufault, C. Boyd, D. Fowler, P. J. Currie & D. C. Evans / Wikimedia Commons(CC BY 4.0)カエナグナトゥス科で、ほぼ完全な頭の骨が見つかったのは、これが初めてです。
研究に加わったロイヤル・オンタリオ博物館のトーマス・ダッジョン氏は、その姿をこう語ります。
「頭骨は手のひらに収まるほどの大きさで、くちばしも、目があった場所もはっきり見えるのは驚くべきことです」
頭とあごの一部はつぶれていましたが、チームはCTスキャンを使って骨を組み立て直しました。
骨に残る成長の線からは、この個体が少なくとも6歳、おそらく7歳だったことが分かりました。
推定体重は約12kgで、10kgの米袋より少し重い程度です。
それでも骨はすでに大人の状態で、この恐竜は大人になっても小さな体だったのです。
大人の体重は、近い仲間のエオネオフロンの約21%しかなかったと見積もられています。






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