呼吸は”脳のクセ”を反映、「指紋」のように個人を特定できる

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呼吸は「脳のクセ」を映しているのか?

呼吸は単なる空気の出し入れのように見えますが、その裏では非常に複雑な仕組みが働いています。

呼吸のリズムは幹を中心とする神経回路によって自動的に生み出されますが、それだけではありません。

体内の状態、姿勢、行動、そして意識的な調整までが重なり合って、その人らしい呼吸の流れが形づくられています。

研究チームはここに注目しました。

脳の働き方が人によって少しずつ違うなら、その出力のひとつである呼吸にも、個人ごとの特徴が現れるのではないかと考えたのです。

特に鼻呼吸は、左右の鼻で空気の通りやすさが入れ替わる「鼻周期」など、脳の調整が表れやすい仕組みを持っています。

そこで研究チームは、鼻呼吸を長時間にわたって記録できる小型の装置を開発しました。

参加者は18〜35歳の健康な成人100人で、最終的な解析は97人分のデータで行われました。

装置は首の後ろに装着し、鼻には細いチューブをつけて、左右それぞれの鼻を通る空気の流れを24時間連続で測定します。

参加者はその間、ふだん通りに生活し、睡眠や日中の活動も記録しました。

研究者たちは、この長い呼吸記録を細かく分け、吸う長さ、吐く長さ、吸う量、呼吸の合間の止まり方、左右差など、さまざまな特徴を数値として取り出しました。

そして、その組み合わせから「その人らしい呼吸パターン」を読み取ろうとしました。

その結果、全体として約96.8%という非常に高い識別精度で個人を識別できました。

しかも、こうした特徴は一時的なものではなく、時間がたってもかなり安定していました。

では、人の鼻呼吸はそれぞれどのように異なっているのでしょうか。より詳細な結果を見てみましょう。

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