厚生労働省がAYA世代のがん患者への支援告知の一環として実施した、映画『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』とのタイアップに対し、変更を求める声が上がっている。
『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』は、21歳でステージ4の大腸がんを宣告されたAYA世代の患者で24歳で他界したの遠藤和さんが、亡くなる10日前までつづり続けた日記の映画化で、10月2日に公開される。
AYA世代とは、15〜39歳までの思春期・若年成人(Adolescent and Young Adult)のことで、国立がん研究センターによると、年間約2万人のAYA世代が、新たにがんと診断されている。
厚生労働省は今回、AYA世代のがん患者のための支援制度やサービスをまとめたパンフレットを広く知ってもらうことを目的として映画とのタイアップを実施。
「ママがもうこの世界にいなくても」という映画のタイトルに加え、パンフレットのQRコードなどを掲載した普及啓発ポスターを8月19日にXに投稿した。
タイアップの公式サイトでは、利用できる制度や支援を知るきっかけになってほしいと、リーフレットを全国のがん診療連携拠点病院などに配布するとも説明している。
しかし、映画の主人公が亡くなっていることや、ポスターやリーフレットに「ママがもうこの世界にいなくても」と書かれていることなどから、現在闘病中の患者に向けたものとしては不適切ではないかと疑問を呈する声が上がっている。
SNSには「作品そのものは悪くない」とした上で「今闘病してるママたちが見たらどう思うだろう」「がんと闘っている患者がこのコピーを見て、どんな気持ちになるのか少し想像してみてほしい」「亡くなる前提のものを貼り出してほしくない」といった趣旨のコメントが書き込まれている。
「配慮の欠ける広報だった」と回答
投稿をしている人たちの中には、自分もAYA世代で現在闘病中であるという人や、かつて患者だったという人からの「考え直してほしい」という声も含まれている。
これらのSNSでの反応について、タイアップ窓口である大臣官房総務課広報室に尋ねたところ、担当者は「声を受け止めており、今後の対応について急ぎ検討を進めている」とハフポスト日本版の取材に回答した。
また、声をどのように受け止めているかについては、「AYA世代のがん患者の支援や制度を周知するパンフレットや情報の提供を目的としたタイアップだった」と説明した上で、「がん患者の通う病院や、多くの人の目に触れるSNSでポスターの周知をしたことは、患者やご家族の皆様に対して配慮の欠ける広報であったと認識しております」と述べた。
また、タイアップにあたりAYA世代の患者や家族の声を聞く過程を経たのかという質問に対して、担当者は「現在確認している」と回答した。
政府機関と映画などのコンテンツのコラボについては、法務省が8月21日、Netflixリアリティシリーズ「『ラヴ上等』シーズン2」とのタイアップについて当初の意図を全うすることが難しい状況となったとして取りやめを発表している。

1 週間前
5





English (US) ·
Japanese (JP) ·