失敗は「自己への攻撃」になる
まず前提として、人は誰でも失敗や批判を受けると、不快感を覚えます。
これは心理学では「自己脅威(self-threat)」と呼ばれ、自分の価値や能力が否定されたように感じる状態です。
たとえば試験に落ちたり、仕事で評価されなかったりすると、人は無意識のうちにその衝撃を和らげようとします。
評価の基準を疑ったり、「今回は運が悪かっただけだ」と考えたりするのが典型的な反応です。
しかし今回の研究で明らかになったのは、この「自己防衛の強さ」が人によって大きく異なるという点です。
研究チームは約1700人を対象に、共感力を測るテストを受けさせ、その結果について意図的に「良い評価」または「悪い評価」を与えました。
そしてその後、参加者がどの程度その評価を疑うかを調べたのです。
すると、ナルシシズム傾向が強い人ほど、否定的な結果を受け入れず、失敗に対して敏感で、テストや評価そのものの妥当性を強く疑うことが確認されました。
つまり、失敗そのものに動揺するだけでなく、「これは正しい評価ではない」と現実を歪めることで、自分を守ろうとするのです。









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