
この記事の要点
- カナダOSFI、トークン化預金を「従来預金と法的に同等」と明示
- 連邦規制下の金融機関に既存の規制枠組みをそのまま適用
カナダOSFI「トークン化預金も預法的地位は変わらず」
カナダの金融機関を監督する金融機関監督庁(OSFI)は2026年9月10日、トークン化預金などデジタル形式で表される預金について、従来の預金と法的に別のものではないとの見解を示しました。
OSFIは、金融商品の法的な性質は使われる技術ではなく商品そのものによって決まるという「技術中立」の考え方を示しており、預金がブロックチェーンなどでデジタル化されても、預金としての法的な位置づけは変わらないとしています。
この方針により、連邦規制下の金融機関がトークン化預金を取り扱う場合も、従来の預金と同様に既存の規制の枠組みが適用されることが明確になりました。
一方でOSFIは、デジタル技術を用いた預金にも既存の法令や監督ルールが適用されるとし、金融機関が技術・サイバーリスクなどを適切に管理する必要があるとしています。
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「技術中立」原則と金融機関への要件
預金のデジタル化は法的性質に影響せず
OSFIは今回の声明で、金融商品やサービスの法的な性質を判断する際、トークン化やその他のデジタル表現に使われる技術そのものではなく、基礎となる商品やサービスの性質を基準にするとの立場を示しました。
この原則に基づき、預金がトークン化された場合や別のデジタル形式で表された場合でも、その表現方法だけを理由に従来の預金とは異なる法的性質を持つことにはならないと説明しています。
そのうえでOSFIは、金融機関が新たな技術を採用した場合でも、適用される法令や規制を順守する責任は変わらず、第三者に業務を委託する場合も金融機関自身が責任を負うとしています。
サイバー・第三者リスク管理の指針も適用
OSFIは、トークン化預金などを取り扱う金融機関に対し、既存の技術・サイバーリスク管理や第三者リスク管理に関する指針を引き続き順守するよう求めています。
具体的な指針として、2024年1月に発効した技術・サイバーリスク管理の「B-13」と、第三者リスク管理に関する「B-10」を挙げています。
加えて、新しい商品やサービスの提供を始める前には担当の主任監督官と相談し、必要に応じて法的な助言を受けるよう金融機関に促しています。
預金とステーブルコインで異なる規制
OSFIの声明は、連邦規制下の金融機関が取り扱うトークン化預金などを対象としています。
一方、ステーブルコインについては、カナダ政府が2025年の連邦予算で法定通貨担保型ステーブルコインを規律する枠組みを打ち出しました。
この枠組みでは、カナダ銀行が非金融機関によるステーブルコイン発行を監督する役割を担うことになっています。
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トークン化預金の実用化が国際的に加速
トークン化預金をめぐっては実用化に向けた動きも進んでおり、国際金融ネットワークを運営するSWIFT(スイフト)は2026年7月、ブロックチェーン基盤の共有台帳が初期利用できる状態になったと発表しました。
ANZ、BNPパリバ、Citi、HSBC、MUFG、UBSなど6大陸の17行が参加し、銀行発行のトークン化預金を使った24時間対応の国境間決済について、実取引を用いた試験に向けた準備を進めています。
こうした実用化が国際的に具体化するなか、カナダではOSFIがトークン化預金を既存の預金規制の枠内に位置づけており、今後は連邦規制下の金融機関がどのような形で実用化を進めるかに関心が集まっています。
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Source:OSFI声明
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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