2026年の食品値上げペースが前年比で大幅に鈍化していることが分かった。帝国データバンクが4月30日、発表した。
一方、中東情勢の緊迫化に伴うナフサの供給不足による新たなコスト増で、夏から秋にかけて再び広範囲な値上げラッシュが再燃する可能性が高いという。
前年比6割減少ペースの「値上げ」

帝国データバンク
帝国データバンクが主要食品メーカー195社を対象に調査したところ、2026年1月から9月までに予定されている値上げは累計6290品目。これは、年間で1万4409品目に達した前年同時期と比較して約6割減となる水準だ。
5月の単月値上げも70品目にとどまり、今年1月以来、4カ月ぶりに100品目を下回った。2025年までに人件費や物価上昇への対応が一巡したことや、消費者の購買力低下を受け、年初は値上げ判断を見送る企業が多かったことが背景にある。
「ナフサ」不足で値上げ再燃は避けられない
しかし、これまで値上げを主導してきた人件費や物流費の影響は低下傾向にある一方で、「包装資材」を要因に挙げる企業が約7割に達した。これは集計を開始した2023年以降で最も高い比率だ。この包装資材高騰の原因が、中東情勢の緊迫化に伴うナフサの供給不安である。
食品包装フィルムや容器など、食品流通に不可欠な石油由来の樹脂素材でコスト上昇圧力が強まっており、現時点では素材・中間材での値上げが先行している。これらが時間差で最終的な飲食料品価格に転嫁されることは避けられない。

帝国データバンク
企業側の危機感は強い。同社が実施したアンケート調査では、食品企業の半数超が「原油高が続けば、半年(10月まで)以内に主力事業の縮小につながる」と回答した。中小メーカーからは、「包材メーカーから猶予のない値上げ要請を受けている」との声も上がっているという。
帝国データバンクは、現在の落ち着きを「複合的なコスト高が蓄積されるまでの一時的な停滞」と分析する。早ければ今夏、遅くとも秋以降に再び広範囲な値上げが顕在化し、2026年通年の値上げ品目数は最低でも1万品目を超えるとの見通しを示した。食料品価格は再び上昇局面へ向かう可能性が高い。

2 時間前
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