「米は毎年植え替えるもの」は変わるかもしれない――稲の多年生化への鍵を発見

1 ヶ月前 19

そもそも、なぜ今の米は一年で終わるのか?

新たに作られたイネは超モッサリして雑草のような生命力があります新たに作られたイネは超モッサリして雑草のような生命力があります / Credit:Resetting of a tandem microRNA156 enables vegetative perennial growth in rice

米の祖先にあたる野生イネの仲間には、何年も生き続けるものがあります。

ところが、人間が長い時間をかけて栽培化を進める中で、今の米は「一年でしっかり実る」性質を強くしてきました。

その結果、たくさん収穫できるかわりに、長く生きる力は後ろへ下がっていったと考えられます。

たとえるなら、長く走れる選手を、何代にもわたって短距離向きに育て続けたようなものです。

研究者たちが注目したのは、収穫のあとに驚くほど元気に枝を伸ばす特別な株でした。

普通の栽培イネでも、収穫後に脇から小さな枝が出ることはあります。

ですが、通常は少し伸びるだけで、そのまま終わります。

ところが注目された株では、収穫後に次々と新しい枝が出て、その数はふつうの栽培イネの十本前後を大きく超え、主に実らないものの七十本以上の二次分げつになりました。

まるで収穫後に「第二の人生」が始まったような伸び方です。

しかもこの株では、一度は花をつける方向に進んだ芽が、再び葉や枝を伸ばす方向へ戻っていました。

これは、卒業式を終えたあとに、なぜかまた新学期が始まるようなものです。

研究者たちは、この「成花逆転」と呼ばれる現象が、野生イネの長生きの重要な鍵だと考えました。

つまり、米を長生きさせるには、ただ長く保つだけでなく、収穫後にもう一度「育つモード」へ戻せるかが大事だったのです。

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