所在不明だった「シェイクスピアの家」ーー正確な位置がついに判明

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消えたシェイクスピアの家ーー「この付近」という曖昧さ

シェイクスピアは1613年、ロンドンのブラックフライアーズ地区にある「ゲートハウス」と呼ばれる建物内の住居を購入していたことが知られています。

この地域は13世紀のドミニコ会修道院に由来する歴史ある場所で、当時の演劇活動の中心地の一つでもありました。

現在もロンドンのセント・アンドリューズ・ヒル5番地には、その購入を記念するプレートが設置されています。

そこには「1613年3月10日、シェイクスピアはこの付近に住居を購入した」と刻まれています。

しかし、この「この付近」という表現こそが問題でした。

シェイクスピアの孫エリザベス・ホール・ナッシュ・バーナードが1665年にこの物件を売却した後、翌1666年に発生したロンドン大火によって建物は焼失してしまいます。

ロンドン市内の約15%の住宅が失われたこの大災害により、物件の正確な位置を示す手がかりも失われてしまったのです。

その後、数世紀にわたって研究者たちは断片的な記録をもとに推測を重ねてきましたが、決定的な証拠は見つからず、「おおよその場所」しか分からない状態が続いていました。

ところが今回、マンロー教授がロンドン・アーカイブズおよびナショナル・アーカイブズから発見した3つの文書が、この状況を一変させます。

特に重要だったのが、1668年に作成されたブラックフライアーズ地区の図面でした。

これはロンドン大火の直後に描かれたもので、シェイクスピアの家の位置と大きさを具体的に示していたのです。

この図面によれば、建物の一部は門の上にまたがる構造で、基礎がなかったため図には描かれていませんが、残る部分は東西約45フィート(約14メートル)、南北は場所によって約13~15フィート(約4~4.5メートル)という規模でした。

内部構造は不明ながら、1645年までに2つの住居に分割されていたことから、当時としては十分に大きな建物だったと考えられます。

この発見により、これまで曖昧だった「この付近」は、具体的な街区として特定されることになりました。 

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