植物の実力は「小さな箱」の中で測られてきた
中国で撮影されたスパティフィラムです。この植物は、集められた研究のうち11本で使われました。Credit: Dinkun Chen / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)研究チームを率いたのは、英サリー大学のプラシャント・クマール氏です。
クマール氏は「室内の緑が、私たちの住む場所や働く場所をよくするという証拠は増えている」と話します。
一方で「多くの研究は、一つひとつの効果を切り離して見てきた」とも述べています。
チームが集めたのは、植物を置いたことで室内の空気や温度、湿度がどう変わったかを測った研究です。
まず目立ったのは、研究の59%が実験室で行われ、実際の建物で測ったものは33%しかなかったことです。
しかも実験室で使われた箱の約70%は、中の空気が1立方メートルに満たない大きさでした。
1辺がおよそ1メートルの箱より小さい、と考えると大きさがつかめます。
測定の時間も、多くは6時間から2日ほどでした。
本物の部屋では人が出入りし、窓が開き、冷暖房がついたり消えたりします。
著者らは、小さな箱で得た結果がそのまま建物でも成り立つと考えないよう注意しています。
調べられた植物にも偏りがありました。
オリヅルランです。集められた研究で、いちばん多く使われた植物です。Credit: Juan Carlos Fonseca Mata / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)研究に出てきた植物は127種類ありましたが、よく使われたのはほぼ4種です。
最も多いのはオリヅルランの16本で、フィロデンドロンの15本が続きます。
ポトスとスパティフィラムも、それぞれ11本の研究で使われました。
測る項目にも偏りがあり、研究が主に測っていたのは温度と湿度、二酸化炭素でした。
さらに実際の建物での研究は60%がオフィスで、住宅を調べたものは10%だけでした。
私たちが聞いてきた植物の力の多くは、「小さな箱」と「オフィス」で確かめられたものだったのです。






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