(CNN) 「奇跡の木」として知られるモリンガ(ワサビノキ)は、地球上で最も栄養密度の高い植物の部類に入り、その治癒効果が高く評価されている。新たに発表された研究では、このモリンガにもう一つの大きな利点があることが明らかになった。水からマイクロプラスチックを除去する能力が非常に高いというのだ。
ブラジルと英国の研究チームが4月に発表した結果によると、モリンガの種子から抽出した成分は、一般的に使用されている化学物質と同等の効果を発揮し、飲料水からマイクロプラスチックを除去できることが明らかになった。
モリンガは数千年にわたって水の浄化に使用されており、古代ギリシャ人、ローマ人、エジプト人が利用していた証拠も残っている。研究の共著者でサンパウロ大学科学技術研究所のアジリアーノ・ゴンサウベス・ドス・レイス教授はそう述べた。
ゴンサウベス・ドス・レイス氏らが特に注目しているのは、水中の微小粒子を凝集させてろ過しやすくする「凝集剤」としての役割だ。飲料水中のマイクロプラスチックへの懸念が高まる背景をふまえ、チームはモリンガのマイクロプラスチック除去の可能性を調べることにした。
マイクロプラスチックとは、大きさがわずか0.001ミリメートル(1マイクロメートル)にもなりうる極めて微細な断片であり、プラスチック汚染問題における深刻な要素。深海から高山に至るまであらゆる場所で検出されており、食物や水を汚染している。
今回の研究では、PVC(ポリ塩化ビニル)マイクロプラスチックに焦点を当てた。特に有害なマイクロプラスチックの一つで、飲料水中に広く存在しているためだという。
平均的な大きさが18.8マイクロメートル(人間の髪の毛の平均的な太さの約4分の1)のマイクロプラスチックを対象に実験を行ったところ、種子の抽出物をろ過システムに使用した場合、水道水からマイクロプラスチックを98.5%除去できることが判明した。

PVCマイクロプラスチックの大きさを測るための実験装置/Dr. Adriano Gonçalves dos Reis
これは、一般的に使用されている化学凝集剤である硫酸アルミニウム(ミョウバン)にほぼ匹敵する効率だ。よりアルカリ性の高い水ではモリンガの種子がミョウバンを上回る効果を示すことも明らかになった。
ミョウバンと比べて種子を利用する大きなメリットは、再生可能で生分解性があり、大量の沈殿物を生じさせることもなく、毒性に関する懸念が少ないことが挙げられるとゴンサウベス・ドス・レイス氏は述べた。ミョウバンは高濃度では毒性を持ち、神経変性疾患との関連も指摘されている。
ただし、限界もある。研究者らによると、モリンガの種子1粒で処理できる水量は約10リットル。ゴンサウベス・ドス・レイス氏は「大量の水を扱う都市部の大規模処理施設には、非常に大量の種子が必要になる」とし、この技術は特に小規模なコミュニティーや、化学凝集剤の入手が難しい地域で活用できる可能性があるとの考えを示した。

モリンガの種子/Dr. Adriano Gonçalves dos Reis
また、使用する種子が増えるほど水中に残留する有機物が多くなり、それを除去する必要が生じる点も潜在的な問題点として挙げられる。
モリンガの種子抽出物がどのように分解されるか、捕捉したPVCがどうなるか、この方法がどの程度規模を拡大し、コスト効率を高められるかを把握するためにはさらなる研究が必要だとニューメキシコ大学健康科学センターのマシュー・キャンペン薬学教授は指摘した。同氏はこの研究に関与していない。

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