
この記事の要点
- 南ア大手銀行FNBが銀行アプリで仮想通貨取引を開始
- 2019年の口座閉鎖から一転、顧客需要で参入
最低95円で仮想通貨5銘柄の取引スタート
2026年10月6日、南アフリカの大手銀行First National Bank(FNB)が、自社の銀行アプリでビットコイン(BTC)など仮想通貨5銘柄の取引を開始したことが明らかになりました。
南アフリカ経済紙「Business Day」の報道によると、FNBは既存の株式取引プラットフォームに仮想通貨を追加しており、顧客は別の取引所に口座を開設することなく、銀行アプリから直接売買できるようになりました。
取引対象は、ビットコイン、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)、ソラナ(SOL)、テザー(USDT)の5銘柄となっています。
FNBの公式発表によると、これらの銘柄は24時間365日取引でき、最低投資額は10ランド(約95円)に設定されています。
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2019年に口座閉鎖のFNB、一転して仮想通貨参入
実取引も活発化、顧客需要がFNBを後押し
Business DayのインタビューでFNBのシズウェ・ンクセドラナCEOは「成長性の高い資産クラスへのアクセスを求める顧客の声に応えてきた」と述べ、仮想通貨(暗号資産)を投資先の多様化につながる資産と位置づけました。
顧客の動向については、FNBウェルス・アンド・アセットマネジメント部門のベキ・ムキゼCEOも、仮想通貨への関心だけでなく実際の取引も活発になっていると説明しています。
ムキゼ氏は、顧客が投資対象や価格変動のリスクを理解したうえで取引を管理できる環境を整える必要性に言及し、今回のサービスを出発点として投資の選択肢や教育コンテンツを拡充する方針を示しました。
かつて取引打ち切り、規制整備で姿勢が一変
FNBはかつて仮想通貨関連企業との取引に慎重な姿勢を示しており、2019年11月には南アフリカの仮想通貨取引所ルノ(Luno)やVALRなどに対し、銀行サービスの提供を打ち切る方針を通知していました。
当時、親会社のFirstRand Bankは仮想通貨や取引所に伴うリスクを検討した結果として口座閉鎖を決めたと説明する一方、規制が明確になれば方針を見直す可能性にも言及しています。
その後、南アフリカでは金融セクター行為監督機構(FSCA)が2022年10月に暗号資産を金融商品に指定し、仮想通貨関連事業者に対する規制の枠組みが明確になっていきました。
FSCAは2024年6月末までに暗号資産サービス事業者138社の免許を承認しており、FNBがかつて方針見直しの可能性に言及した当時から、規制環境は大きく変化しています。
かつて拒んだVALRと提携
かつて銀行サービスの提供を打ち切る対象としていたVALRは、今回の仮想通貨取引サービスではFNBの提携先となっています。
取引は既存の株式投資サービス「Share Saver」「Share Builder」「Share Investor」「Share Zero」を通じて行われ、顧客は銀行口座の資金で仮想通貨を購入できる形式となっています。
一方、購入した仮想通貨はプラットフォーム内での取引に限定され、外部ウォレットへの送金や外部からの入庫は制限されました。
FNBウェルス・アンド・インベストメンツ部門で株式投資事業を統括するセバスチャン・ピレイ氏は、10月7日付のBusiness Dayの追加取材で、外部送金機能についてはサービスの成熟に合わせて導入を検討する考えを明らかにしています。
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南ア大手銀行の仮想通貨参入相次ぐ
南アフリカではFNBに先立ち、ディスカバリー・バンクが2025年11月に仮想通貨取引所ルノとの提携を発表し、同年12月1日から銀行アプリでの仮想通貨取引を開始しています。
銀行の参入は個人向けの売買にとどまらず、大手銀行Absaも2025年10月15日にリップル(Ripple)との提携を発表し、機関投資家向けのデジタル資産カストディサービスへの参入を表明しました。
銀行による仮想通貨関連サービスが個人向けの売買から機関投資家向けの資産管理に及ぶ中、FNBもブロックチェーンを使った実世界資産のトークン化を検討していることを明らかにしています。
FNBは取扱銘柄の追加や外部ウォレットへの送金機能も検討対象に挙げており、今後は現在のプラットフォーム内取引からサービスの範囲を広げる意向を示しています。
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Source:BusinessDay報道
サムネイル:AIによる生成画像

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