「バズってるから買う」はもう古い? 商品の研究開発にも注目。AI時代の新しい買い物事情とは

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最近、買い物をするときにAIを使っていますか?

気になる商品を見つけたら、SNSの口コミやECサイトのレビューをチェック。最近では、生成AIに商品の違いを質問することも、情報収集の選択肢の一つになっています。

知りたい情報に簡単にアクセスできる一方で、情報が多すぎて何を選べばいいのかわからなくなることも。

「人気だから」「おすすめされたから」だけでなく、「なぜ良いのか」「自分に合っているのか」まで確かめたい。そんな経験はないでしょうか。

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口コミ、SNS、AI。情報があふれる時代、何を信じて買えばいい?

生成AIの普及によって、私たちが情報を集める手段はさらに増えています。

ロイヤリティ マーケティングと日経クロストレンドが2026年5月に実施した調査では、週1回以上生成AIを利用する20〜50代の男女1000人のうち、約4割が過去3カ月間にAIへ買い物の相談をした経験があると回答しました。

また、AIと併せて利用した情報源としては、Web検索が約6割で最多となり、公式サイトやECサイトの商品ページ・レビューがそれぞれ約3割を占めました。

一方、eBay Japanが2025年7月に全国の15〜44歳の女性500人を対象に実施した調査では、72.0%が商品を購入する際に成分や素材をチェックしていると回答しました。

チェックする人にその理由を尋ねたところ、最も多かったのは「納得して購入できるから」(41.7%)でした。

「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」
「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」

eBay Japan合同会社

研究や成分、機能などを確認し、納得できる理由を持って商品を選ぶ。こうした買い方を「ロジカル買い」や「根拠買い」と表現することもあります。

シャンプーに「100年の研究」。身近な商品の知られざる開発秘話

例えば、毎日使うシャンプー。

花王が2024年11月に発売したヘアケアブランド「THE ANSWER(ジアンサー)」は、同社が100年にわたって蓄積してきたヘアケア研究を背景に開発されました。

髪を構成するタンパク質と脂質に着目し、花王が独自に定義した「美髪5大必須成分」(補修)を配合。シャンプーには、ケア成分を内部に蓄える独自の「ラメラプラットフォーム技術」を採用しています。

開発の背景には、成分を確認してから購入したい、使って納得できるものを選びたいという生活者のニーズがあるといいます。

一方、寝るときに着るパジャマにも、研究や技術が生かされています。

TENTIAL(テンシャル)の「BAKUNE(バクネ)」は、睡眠時の着用を想定したリカバリーウェア。

BAKUNEのうち、一般医療機器(家庭用遠赤外線血行促進用衣)として届け出られた製品には、特殊繊維「SELFLAME®」が使用されており、遠赤外線の血行促進作用による疲労回復などを目的としています。

さらに、TENTIALは着心地にも着目。同社の研究では、好みの素材のパジャマを着た場合、そうでない場合よりも睡眠による休息感が高かったといいます。

こうした研究を背景に、2026年秋冬には素材のバリエーションを拡充。機能性だけでなく、肌触りや着心地も重視した商品を展開しています。

「選ばれる美容液」の秘密。写真フィルムの研究から生まれた意外な技術とは?

ヘアケアやリカバリーウェアだけでなく、スキンケアにも長年の研究を応用したブランドがあります。

富士フイルムヘルスケアラボラトリーが展開する「ASTALIFT(アスタリフト)」です。

富士フイルムヘルスケアラボラトリー

そもそも、写真フィルムの会社として知られる富士フイルムが、なぜスキンケア商品を開発しているのでしょうか。

実は、写真フィルムと肌には、研究上の共通点があります。その一つが「コラーゲン」です。

写真フィルムに使われるゼラチンは、コラーゲンを原料としています。富士フイルムは長年、その研究を通してコラーゲンに関する知見を蓄積してきました。

さらに、写真の色あせを防ぐ「抗酸化技術」や、微細な粒子を扱う「ナノテクノロジー」もスキンケア研究に応用しています。

例えば、富士フイルムヘルスケアラボラトリーが約4000種類の抗酸化成分を研究する中で着目したのが、「アスタキサンチン」です。これを独自の技術で微細化した「ナノアスタキサンチン」などを配合したのが、ジェリー状先行美容液「ジェリー アクアリスタ」です。

富士フイルムヘルスケアラボラトリーによると、同商品はアスタリフトのブランド内で累計売上個数No.1となっています。

一見異なる分野に思える写真フィルムとスキンケア。その背景には、長年培ってきた研究や技術のつながりがありました。

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シャンプー、パジャマ、スキンケア。

身近な商品にも、それぞれ異なる研究や技術が生かされています。

もちろん、研究の蓄積があるからといって、すべての人にとって最適な商品とは限りません。価格やデザイン、使用感、口コミなど、何を大切にして選ぶかは人それぞれです。

また、企業が示す研究結果や商品説明についても、どのような試験に基づくものなのか、どこまで確認されているのかを見極める必要があります。

AIによって多くの情報を手軽に集められるようになった今。だからこそ、出てきた答えをそのまま受け取るのではなく、「その情報はどこから来たのか」「なぜ良いと説明されているのか」と、一歩踏み込んでみる。

商品の背景にある研究や技術を知ることで、いつもの買い物が少し違って見えてくるかもしれません。

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