ニューヨーク(CNN) トランプ米大統領が帝国を築くために最も手に入れたいのがグリーンランドだ。その理由の一つは同島の未開拓の鉱物資源にある。
トランプ政権の関係者はグリーンランドの地下資源を、あらゆるものに不可欠なレアアース(希土類)に対する中国の締め付けを緩める手段と捉えている。
「グリーンランドが好むと好まざるとにかかわらず、我々は何らかの対策を講じるつもりだ。寛大な方法でできなければ、厳しい方法で対処することになる」と、トランプ氏は9日、石油業界幹部との記者会見で述べた。
トランプ氏は先ごろ、グリーンランドの天然資源を重視していない姿勢を見せたが、第2次トランプ政権で国家安全保障担当大統領補佐官を務めたマイク・ウォルツ氏は2024年にFOXニュースに対し、政権がグリーンランドに重点を置いているのは「重要な鉱物」と「天然資源」のためだと明らかにしている。
しかし米国によるこの島の資源採掘を阻んでいるのは、デンマークがグリーンランドを領有していることではない。過酷な北極圏の環境だ。
グリーンランドの鉱物資源の多くは北極圏の奥地に位置し、厚さ約1.6キロの極地氷床に覆われ、1年の大半は暗闇に支配されている。そのため、採掘は極めて困難で費用もかかると研究者らは指摘する。
そればかりか、デンマーク自治領であるグリーンランドには、採掘を実現するために必要なインフラも人材も不足している。
「グリーンランドを米国のレアアース工場にするという考えはSFだ。完全なる狂気だ」と、北極研究所の創設者兼シニアフェロー、マルテ・ハンパート氏は一蹴した。「月で採掘するのと変わらない。ある意味、月より劣悪だ」
グリーンランドの地表は約80%が氷に覆われている。北極圏での採掘は、地球上の他の場所に比べ5~10倍もの費用がかかる可能性がある。
気候危機が北極圏の氷を融解させ、気温を急上昇させている状況を、新たな経済機会ととらえる向きもある。
しかし、これがグリーンランドの採掘における環境面での問題を克服するのに十分な画期的出来事だと断言するのは時期尚早だ。氷の融解によって一部の航路が開通した一方で、地盤の安定性は低下し、地滑りのリスクも高まっている。

3 ヶ月前
16








English (US) ·
Japanese (JP) ·