テルアビブ(CNN) イスラエルで27日午前、国の歴史上有数の重要な選挙の投票が始まった。有権者に突き付けられているのは、おなじみの問いだ。イスラエル史上最長の長期政権を築いてきたネタニヤフ首相は、引き続き政権の座にとどまるべきなのか――。
近年の選挙はほぼ毎回、ネタニヤフ氏への信任を問うものだった。しかしイスラエル国民の間では、今回はこれまで以上に重大な選択になるとの見方が多い。誰が国を率いるかだけでなく、国が今後進むべき方向性も問われているからだ。
今回の選挙はイスラム組織ハマスが主導した2023年10月7日の襲撃以来、初の国政選挙に当たる。ハマスによる襲撃はイスラエル史上最悪の安全保障上の失態となり、その後もパレスチナ自治区ガザ地区やレバノン、イランで戦闘が相次いだ。多数の国民が動員され、イスラエルの国際的な孤立も深まった。
多くの有権者にとって、今回の選挙は、10月7日の襲撃を防げなかった指導部に審判を下す初めての機会となる。紛争が続く中で誰に国の舵(かじ)取りを任せるのか、増大する兵役の負担を誰が担うべきなのかも問われる。

選挙遊説で地元住民や支援者に話しかけるネタニヤフ氏=22日、テルアビブ/Erik Marmor/Getty Images
数十年ぶりに4年間の任期を全うした現在のネタニヤフ政権は、極右やユダヤ教超正統派との連立が頼りだ。結果として、イスラエルはかつてないほど国家主義で宗教色の強い方向へ傾いた。在任中に汚職の罪で裁判にかけられたイスラエルの首相はネタニヤフ氏が初だ。政権は最高裁などの権力抑制機関の力を弱めることを狙い、司法制度「改革」を推進。この改革は2023年に大規模な抗議デモが起きる引き金になった。
27日の選挙で問われているのは、イスラエルが国家主義的で保守的、宗教色の強い方向へ進み続けるのか、それとも方向転換するのかという点だ。イスラエルでの連立政権の組み方を考えると、答えが判明するまでに数週間かかる可能性がある。世論調査を見る限り、ネタニヤフ陣営も野党側も単独での過半数獲得は難しいとみられ、選挙で混乱が収束するどころか、新たな政治危機の始まりとなる可能性もありそうだ。

9 時間前
1








English (US) ·
Japanese (JP) ·