アルカリ加水分解で遺体を溶かす「アクアメーション」がスコットランドで合法化

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スコットランドで合法化された「水火葬」

今回ニュースとなったのは、英国の構成国であるスコットランドが、アクアメーションを合法な葬送方法として認めたことです。

スコットランドではこれまで、葬送の制度は主に土葬と火葬を中心に組み立てられてきました。

そこに今回、火を使わない新しい方法として、アクアメーションが制度上の選択肢として加わったのが大きな変化です。

水で緩やかに遺体を分解する葬儀「アクアメーション」とは?

では、アクアメーションとはどのような技術なのでしょうか。

アクアメーションは「火葬」や「火を使わない火葬」とも呼ばれ、科学的にはアルカリ加水分解という化学反応を利用します。

処理はまず遺体を密閉された加圧容器の中に入れるところから始まります。 その容器には水と水酸化カリウムという強いアルカリを混ぜた溶液が入れられます。

その後、容器をおよそ90〜150℃に加熱。

容器は加圧されているため水は沸騰せず、液体の状態のまま遺体の有機組織をゆっくりと分解していきます。

この過程で分解されるのは主に筋肉や脂肪、内臓、細胞などの有機物です。

数時間の処理が終わると、遺体の大部分は液体になり、最終的に残るのは骨だけになります。

残った骨は乾燥させて粉砕され、通常の火葬と同じように遺族へ遺灰として返されます。

興味深い点として、アクアメーションで得られる遺灰は火葬の灰よりも白い色になることが知られています。

また、高温で燃焼する火葬と違い骨が蒸発して失われる部分が少ないため、火葬より多くの骨片が残ることもあります。

一方で分解された有機物は液体として残ります。

この液体はアミノ酸や塩などを含む無菌の溶液で、処理施設で中和されたのち下水処理システムに送られるか、場合によっては肥料として利用することも可能です。

このようにアクアメーションは、火を使わず水と化学反応によって遺体を分解する、従来とはまったく異なる葬送技術なのです。

では、なぜこの方法が注目を浴びているのでしょうか。

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