身近な場所に自生している植物の中には、強い毒を持つものも潜んでいます。この時期に見頃を迎え、SNSで写真の投稿が相次いでいるナス科の植物「チョウセンアサガオ」もその一つです。
厚生労働省の公式サイトによると、この植物はインド原産で、世界中に広く分布。日本でも野生化しており、全国に分布しています。
葉の長さは8~15cmほどで、8~9月頃になると葉の脇に大きなロート状の花をつけます。花は白色ですが、八重咲きで紫色や黄色の色をつけるものもあります。果実は3cmほどの球形で、短い多数のトゲが生えているのが特徴です。
その気品溢れる花の美しさから、SNSでは画像と共に「今年も家の庭で立派に咲いてくれました。大好きなお花です」「近所の道端のコンクリートの割れ目から勝手に生えてきて、こんなに大きくなっていました」などと投稿する人も多く見られます。
しかし、全草に「トロパンアルカロイド」などの毒性成分を含むことから、誤食事故には注意が必要です。
間違えやすい野菜に「ゴボウ」や「オクラ」
チョウセンアサガオを誤食した際の中毒症状には、瞳孔散大、意識混濁、心拍促進、興奮、麻痺、頻脈などがあります。経口摂取から30分程度で喉や口の中が乾き、体のふらつき、嘔気、倦怠感、眠気などが起こることがあります。
誤食事故が多い一因として、根の見た目が「ゴボウ」と似ている点が挙げられます。実際、過去に根を「きんぴらごぼう」にして食べた人が、約30分後にめまい、沈鬱となり、その後、瞳孔拡大、幻視などの症状が出て入院した例などが起きています。
さらに、果実を「オクラ」と間違えて「かき揚げ」にして食べた家族が、意識障害や幻覚などの症状を訴えた事例も起きています。
このほかにも、葉は「モロヘイヤ」や「アシタバ」、種子は「ゴマ」と間違えやすいため、注意が必要です。
誤食を防ぐための対策とは?
対策として、厚労省はチョウセンアサガオを「間違いやすい野菜」などの近くで栽培しないよう呼びかけています。
実際、過去には、家庭菜園でチョウセンアサガオを台木にして育てた「ナス」を「ミートソーススパゲッティ」にして摂食した女性が、ふらつき、ろれつがまわらない、意味不明な話をするといった症状に見舞われた事例も報告されています。
園芸用や観賞用としても人気が高い植物ですが、栽培する際には植える場所に注意しましょう。そして、もし誤食の疑いがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

3 ヶ月前
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