X Moneyの「ステーブルコイン計画・年利6%」ウォーレン議員が質問状送付

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この記事の要点

  • ウォーレン米上院議員が4月14日、X Moneyに13項目質問状送付
  • 預金年利最大6%の原資・Cross River Bank提携を追及
  • GENIUS法の民間企業向け例外条項への関与も質問対象
  • マスク氏に4月21日までの回答を求める

ウォーレン議員「X Money」6%の原資を追及

2026年4月14日、米上院銀行委員会の野党筆頭理事を務めるエリザベス・ウォーレン上院議員が、預金年利最大6%(APY)をめぐる設計を含む「X Money」に関する13項目の質問状を送付したことが明らかになりました。

書簡によると、質問状は「消費者保護」「金融安定」「国家安全保障」の3つの観点から、イーロン・マスク氏に4月21日までの回答を求めています

ウォーレン氏が焦点として挙げたのは、X Moneyが掲げる預金年利最大6%(APY)の原資・Cross River Bankとの提携関係・ステーブルコイン発行計画の有無の3点です。

X Moneyは法定通貨ベースの決済サービスとして設計されていますが、仮想通貨規制の新たな枠組みとして注目されるGENIUS法の例外条項も質問対象に含まれており、4月のローンチを前にサービス設計の透明性をめぐる議論が高まっています。

書簡3つの核心とCFPB解体の背景

年利6%の原資、政策金利3.5%台との乖離

ウォーレン氏は質問状のなかで、X Money預金の6%利回りの実現可能性を最も強く追及しています。

現在の米国の政策金利(フェデラル・ファンド金利)の誘導目標レンジは3.5〜3.75%で、ウォーレン氏はこの利回りをどのような収益で賄うのかを明確化するよう求めました

書簡では、X MoneyまたはCross River Bankがこの利回りを支払うために「どのようなリスクの高い投資・侵襲的なデータ収益化活動・仕掛け」を用いるのかは不明だと指摘しています。

収益構造が不透明なままでは、利用者が抱えるリスクも見えにくくなります。そのためウォーレン氏は、利用者がFDICの預金保険で保護されない場合に備え、X Moneyがその旨を消費者に明示する方法も開示するよう求めました。

提携先銀行に過去2度のFDIC執行措置

また質問状では、X Moneyの銀行パートナーとして報じられているCross River Bankの過去の行政処分歴についても懸念が示されています。

同行はFDIC(米連邦預金保険公社)から2018年と2023年に、不公正・欺瞞的行為や公正融資違反をめぐって執行措置を受けた経緯があります。

ウォーレン氏は、こうした過去の処分歴を踏まえたうえで、同行との提携の事実確認とマスク氏の認識を質問しました。

発行計画とGENIUS法「民間例外」への関与

質問状はさらに、X Moneyのステーブルコイン発行計画についても開示を求めており、GENIUS法第4条(a)(12)に設けられた民間事業会社向けの例外条項をめぐるロビー活動・議員協議への関与の有無も確認しました。

書簡によると、同条項はXのような民間商業企業が、同等の公開企業に適用される一部の承認・ガードレールを経ずにステーブルコインを発行できる仕組みを認めているとされています。

ウォーレン氏はこの条項について、ジョシュ・ホーリー上院議員とリチャード・ブルーメンソール上院議員が提出した超党派の修正案が、上院本会議でジョン・スーン院内総務によって阻止された経緯にも触れています。

CFPB解体から1年、管轄認識も質問対象に

こうした制度面の論点に加え、質問状はX Moneyを監督するはずだった規制当局の弱体化にも焦点を当てています。X Moneyのローンチは、マスク氏がCFPB(消費者金融保護局)の解体を主導したとされる時期から、ちょうど1年後にあたります。

2024年にCFPBは、X Moneyのようなデジタル決済アプリを連邦消費者金融法の遵守状況について監督できる規則を最終化していました。

質問状はマスク氏が「CFPB RIP」と投稿した当時、同局がX Moneyを管轄することを認識していたかを問うています。

また、政府効率化省(DOGE)関係者がCFPBで、X Moneyの競合他社に関する機密監督情報にアクセスしたかどうかについても回答を求めました。

CFPBをめぐる論点に加え、質問状は運営実務の健全性にも踏み込んでいます。具体的には、詐欺・不正取引の防止策、制裁対象個人による資金調達防止、取引データの監視・収益化方針についても開示を要求しています。

そして質問の最後では、今後5年間の「エブリシング・アプリ(なんでもできるアプリ)」構想の具体化にまで踏み込み、X Moneyが金融サービスをどこまで拡張するのかについても回答を求めました。

回答期限4/21、X Money設計の透明性が焦点

今回の質問状は、X Moneyのローンチ直前というタイミングで送られた点に特徴があり、マスク氏からの回答内容がサービス設計の透明性を測る具体的な判断材料となります。

背景には、GENIUS法の実装段階でステーブルコイン利回り付与の是非が争点化している事情があります。

預金6%利回りとステーブルコイン発行をどう両立させるのかが、米国のデジタル決済市場と仮想通貨規制の双方にとって次の焦点となりそうです。

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Source:米上院銀行委員会書簡
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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