「BTCを守る側がAIを使えない」OpenAI遮断に研究者が問題提起

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この記事の要点

  • OpenAI、BTC研究者の脆弱性調査へのAI利用を遮断
  • 研究者は防御側のAI制限に反発し中国製AIへ回帰

苦渋の決断、BTC研究者が中国AIに回帰

ビットコイン(BTC)のセキュリティ研究者であるロブ・ハミルトン氏は2026年8月9日、脆弱性の調査を進めるなかでOpenAIのサイバーセキュリティ向けプログラムへのアクセスを突然遮断されたと、自身のXで明らかにしました

ハミルトン氏によると、同プログラムには数カ月前に本人確認(KYC)を済ませて登録していたものの、脆弱性を調べている途中で予告なくアクセスできなくなったといいます。

調査を続けるには別のAIが必要となるため、同氏は愛国的なアメリカ人として苦渋の選択だとしながらも、ビットコインを守り続けるために中国製のオープンソースAIモデルへ戻る考えを明らかにしました。

ハミルトン氏は、攻撃者が制約を受けずにAIを利用できる一方で、防御側の研究者には利用制限が課されているとして、こうした状況ではビットコインを守る側が不利になると訴えています。

(前略)現在の私は、コードの修正が十分なものなのかを確認し、さらに他に見つかっていない問題が存在しないかを調査するための分析を続けることすらできません。

(中略)ルールを守らず、悪意を持って行動する者にとっては、インテリジェンスへのアクセスにほとんど制限がない。一方で、被害を減らし、システムを安全にしようとしている人間が、その手段を奪われている。

一体、私たちはこの国で何をしているのでしょうか?

これが、どうやって人々の安全につながるのでしょうか?

防御側だけAI制限、研究者が問題提起

脆弱性を報告後にアクセスを遮断

ハミルトン氏によると、アクセスを遮断される前日には、OpenAIのサイバーセキュリティ専門家向けプログラムを使った脆弱性調査を本格的に始めたばかりだったといいます。

調査対象のコードではすでに責任ある開示(脆弱性を修正前に開発者へ伝える手続き)を済ませ、報告した脆弱性についても実際に問題があるとの確認を受けていたと説明しています。

しかし翌朝には同じコードを追加で分析できなくなり、開発者による修正が十分かどうかの検証や、ほかに脆弱性が残されていないかを調べる作業も中断を余儀なくされました。

攻撃者は自由、防御側だけ制限に疑問

ハミルトン氏は、脆弱性を悪用する攻撃者ではなく、ルールに従って問題を発見しようとする研究者にAIの利用制限が及んでいる点を問題視しています。

同氏はXで、「ルールを守らない側は最先端のAIを制限なく使えるのに、被害を食い止める側が取り残されている」と述べ、防御を担う研究者へのアクセス制限に疑問を投げかけています。

こうした状況について同氏は、より良い選択肢があるにもかかわらず次善の状態から抜け出せない「政策上の局所解」だと表現し、この国は何をしているのかと問いかけました。

AI格差がBTC防衛を不利にする懸念

ハミルトン氏らが主導するBitcoin Red Team(ビットコイン・レッドチーム)では、AIを使ってビットコインのコードや関連インフラの脆弱性を調査し、開発者による修正につなげています。

一方で、攻撃者であるブラックハットには同様の利用制限が及ばないとして、ハミルトン氏はルールに従うホワイトハット(善意の防御者)ほど最先端の分析手段を使いにくくなると指摘しました。

ハミルトン氏は、こうした制限によって防御側が脆弱性の発見や検証で攻撃者に後れを取れば、ビットコインや関連インフラを守る活動そのものが不利になりかねないと懸念しています。

AI監査が暴いた脆弱性候補5,000件

実際にBitcoin Red TeamではAIを使った大規模な脆弱性監査が行われており、ハミルトン氏らは多数のビットコイン関連プロジェクトを対象に調査を進めてきました。

同チームはこれまでにAIを使ってビットコイン関連の約390のプロジェクトを短期間で調べ、脆弱性の候補を約5,000件検出したことが報じられています。

こうした大規模監査は、ハードウェアウォレット「Coldcard(コールドカード)」の欠陥で約47億円相当が流出した問題を受けて本格化しています。

OpenAIによるアクセス遮断後も調査を続けるハミルトン氏は、ビットコインを守る活動を継続するため、中国製のオープンソースAIモデルへ戻る方針を明らかにしています。

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Source:ロブ・ハミルトン氏X投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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