なぜ、結婚の平等(法律上同性カップルの結婚)の実現が自分にとって大事なのか――。
その声をリレー形式で伝えるイベントが6月6日、東京プライドフェスティバルの一環として東京・渋谷区の北谷公園で開催された。
日本の法律は法律上同性カップルの結婚を認めていない。この法律は憲法が定める「法の下の平等」などに反しているとして、法改正を求める「結婚の自由をすべての人に」訴訟が、2019年に全国各地でスタートした。
これまでに地裁は5件が違憲/違憲状態、1件が合憲と判断。高裁では5件の違憲と1件の合憲判決が言い渡されており、すべて最高裁に上告している。
この最高裁判断を前に行われた今回のリレートークには、19歳の大学生や子育中のカップル、35年人生を共にしながら家族になれないレズビアン当事者、法廷でカミングアウトした弁護士など、さまざまな立場の人たちが参加。
同性婚とも呼ばれる結婚の平等を1日も早く実現してほしい理由を語った。
まちさん&テレサさん

HuffPost Japan
私たちは国際カップルで、テレサが出産しました。でも結婚できないので私には親権がなく、出生届に名前すら書けませんでした。テレサはこの国で、アメリカ人のシングルマザーとして扱われ、娘もアメリカの国籍だけしか取得できません。
娘には漢字の名前を一生懸命考えたんですけれど、出生届を出す時、外国籍の人は名前の登録はローマ字でしか登録できないということを知りました。
男女のカップルだったら問題なく提出でき、おめでとうございますと言われるのに、私たちはどこを向いても壁にぶち当たることばかり。娘が生まれてから不平等がより鮮明になったと感じています。
子どもを持ちたい、家族を持ちたいという当事者はたくさんいると思う。同性婚を実現をしなきゃいけないと思っています。
小野寺羽音さん

HuffPost Japan
高校生だった昨年、現首相である高市早苗さんに同性婚について質問する機会がありました。「若者が未来に希望を持てる社会をつくる」という語る大人たちに対して、私たちの存在にも目を向けてくれという心からの叫びです。
メディアにも取り上げてもらいましたが、一人の高校生が受け止めるにはあまりにも悪意のあるメッセージも届きました。心身ともに疲弊し、正直私はもうダメかとも思いました。今ここに立っているのは運が良かっただけです。
この場にいる皆さんにも同じような経験があるのではないでしょうか。私は未成年のメンタルヘルスが守られる世の中であってほしいと願います。自分や相手の性のあり方に関わらず、結婚するかしないか、自分で選べる未来をこれからの子ども達に手渡したいです。隠れずに生きていていいんだと思える社会を、誰からも傷つけられることのない社会を手渡したいです。
私は今19歳ですが、このような思いをする最後の世代であってほしいと思っています。誰もが当たり前に希望を持って生きていける社会のために、婚姻の平等を求めます。
キャプテンきちまるさん&火曜子(かよこ)さん

HuffPost Japan
(キャプテンきちまるさん)娘が一人います。子育てをする中で、子どもを授かる前よりも結婚制度が必要だと感じることが増えました。
例えば日本の法律では、子どもは出産した女性の名字を名乗るのが一般的。パートナーが出産したので、私の娘もパートナーの名字を名乗っていて、私だけ名字が違います。今後、保育園、小学校と進む中で、娘に本当の家族ではないと感じさせてしまうかもしれないことが怖いなと思います。
(火曜子さん)同性愛者を親に持つ子どもたち、どんな性的指向を持つ子どもたちにも、社会から自分が弾かれていると思って欲しくないです。自分の家族や自分自身が想定されていない、と子どもが思う未来であってほしくない。そうならなければいけないなと思います。
田中昭全さん&川田有希さん

HuffPost Japan
私たちは19年一緒にいます。2019年に香川県三豊市で二人の名前を書いて婚姻届を出しましたが、不受理でした。人生はそんなに長いものではありません。私たちは結婚できない状態で19年間過ごしてきました。これがずっと続くのかなと思ったら嫌です。最高裁で違憲判決が出て、(結婚の平等を)法制化してもらえたら嬉しいなと思います。
ぽんつくさん&福正大輔さん

HuffPost Japan
いま二人で住んでいるマンションは自分の名義で、私が亡くなって家を残したいという場合、遺言を作らなければいけない。その場合、相続税は異性のカップルの1.2倍で、登録免許税や不動産取得税も異性カップルに適用されるような特例の控除がありません。
人生の中盤や終盤に、こういったお金などの仕組みのもろさなどが色々出てきて、不安を感じています。
吉田絵理子さん

HuffPost Japan
私には同性のパートナーがいます。残念ながら日本では、同性のパートナーがいると伝えた時、医療者から「そんな不道徳な生き方は良くない」と言われたり、同性パートナーの面会が許可してもらえなかったりすることが今なお起きています。
私は高校生の時に同性の女の子が好きになるということに気づき、自分を否定しました。医師になってからも自分のセクシュアリティを必死に隠して生活した結果、うつ病になりました。
かつての自分のような思いを誰にもしてほしくない。どんな人でも、いつでも安心して病院が受診できるような社会にしていきたい。権利だけではなく、健康の面からも同性婚の早い実現を願っています。
高井ゆと里さん

HuffPost Japan
トランスジェンダーのアクティビストとして、すべての人に結婚の自由が認められる世界を願っています。
トランスジェンダーの仲間の中には、(性自認上は)異性愛者同士なのだけれども、戸籍上は同性という方が少なからずいます。当然、その場合は結婚はできません。
トランスジェンダーのコミュニティの中にはノンバイナリーの人たちもいます。そういった人たちにとっても、戸籍上の理由でパートナーと結婚できないというのはとても大きな壁になっています。
大江千束さん

HuffPost Japan
パートナーの父が去年11月28日、「結婚の自由をすべての人に」東京2次訴訟の高裁判決の日に亡くなりました。
パートナーが喪主を務め、私も葬儀を手伝ったのですが、どこに行っても「あなたは誰ですか」って聞かれました。35年一緒に生活しているんですが、私たちは親族じゃないわけです。配偶者という一言ですめば、色々なことがスムーズに進んだのではないかなと強く感じました。
加藤丈晴さん

HuffPost Japan
私は札幌(地裁)判決の結審の弁論で、自分自身が同性愛者であることを法廷で明らかにしました。
このカミングアウトが思わぬ副作用を生みました。私は両親にカミングアウトしてなかったのですが、この弁論が新聞の全国版に載り、両親もその記事を読んだのです。父はLINEでメッセージを送ってくれました。そこには私はあなたを誇りに思うと書いてありました。
水谷陽子さん

HuffPost Japan
私はノンバイナリーでアセクシュアルです。そういう意味では同性のパートナーと結婚したいという意味での当事者ではありませんが、私もLGBTQのコミュニティの一員として、仲間に支えられながら暮らしている当事者です。
社会的には女性だと認識され、好きな男性がいないというと、嘘でしょというリアクションが返ってくる。それがすごくしんどく、自分は人間として大事なものが欠けているんじゃないかというコンプレックスを抱き、逃げるように地元を離れて東京で弁護士になりました。
「結婚の自由をすべての人に」訴訟にの弁護団活動を通じて、地方から逃げるセクシュアルマイノリティは他にもたくさんいるんだということを知りました。異性だけではなく同性との結婚を希望する人、結婚を望んでいない人もいると学びました。
性のあり方の違いによらず、平等な法制度が実現して、都会でも地方でもみんなが安心して暮らせることを望んでおります。
永野靖さん

HuffPost Japan
憲法の下では、誰もが生まれながらに平等なはず。それぞれの人の多様な性のあり方が尊重され、性のあり方を理由に社会生活で不利益を被ることがあってはならないはずです。
それにも関わらず、異性カップルであれば、当たり前のように利用できる結婚制度を、同性カップルが利用できないのは不平等。同性愛やトランスジェンダーといった性のあり方が、尊重されているとは言えません。
私はシングルのゲイですが、結婚という公の制度を利用する選択肢が与えられていないということは、同性愛という私の性のあり方が、平等に扱われていない、尊重されていないということだと思います。この社会の正当な構成員として扱われていないということです。そうした現実を仕方がないと諦めるのではなく、変えていきたい。

2 時間前
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