ファミリーレストランチェーン「ロイヤルホスト」(以下、ロイホ)の閉店が相次いでいる。一体なぜだろうか。
8月17日、長崎県内唯一のロイホである蛍茶屋店が40年の歴史に幕を閉じたばかりだが、19日にも東京都練馬区の「善福寺店」が午後3時をもって閉店した。
さらに、20日に山口県下関市の「山の田店」、25日に広島県広島市の「千田町店」、31日に福岡県福岡市の「香椎店」の閉店が控えている。
国内外に約225店舗(2026年6月26日時点)を展開するロイホだが、2026年に入ると前述の店舗のほかにも「姫路本町店」「新潟駅前店」「八王子インター店」「江別店」「さいたま新都心店」などが相次いで閉店した。
その多くは個別の閉店理由が明かされていないため、SNSでは「こうもロイホの閉店が続くと心配になるな」「ロイホ大好きなんだけど、閉店ラッシュは何が原因なの?」などと困惑の声も上がっている。
ロイホの閉店ラッシュ、一体なぜ?
ロイホを運営するロイヤルホールディングスの中間決算(2026年1〜6月)によると、同社はインバウンド需要を追い風にホテル事業・コントラクト事業が大きく伸び、グループ全体の売上高は822億7500万円(前年同期比4.4%増)、経常利益は35億2600万円となり、いずれも第2四半期累計として過去最高を更新した。
しかし、ロイホを含む外食事業自体は決して絶好調というわけではない。日本経済新聞などの報道によると、既存店の売上高は堅調に推移したものの、鶏肉や食用油など原材料費の高騰が続き、外食事業の営業利益は上半期で約10億円押し下げられたという。
さらに、第1四半期(1〜3月)も、原材料費・人件費の上昇や新規出店に伴う初期費用の計上が響き、外食事業は減益となっている。つまり、既存店の売上自体は伸びているのに、コスト増でじわじわと利益が削られているのがロイホの実像だ。
閉店ラッシュの要因として考えられる要素は、ほかにもある。同社が公開した中期経営計画(2025年〜2027年)には、ロイホの「戦略的リロケーション」の実施計画が記されている。
同社は持続的成長を目指し、2025年から2027年の3年間で外食事業に170億円規模の投資枠を設定。その内訳は「てんや・シズラー・シェーキーズを中心とした新規出店」「ロイヤルホストの戦略的リロケーション」「既存店の改装・生産性向上投資」の3本柱で、ロイホの移転・改修だけでなく、他ブランドの新規出店費用も含まれている。
ロイホといえば、かつてロードサイドを中心に店舗網を広げてきたイメージも強いが、近年に新規オープンした新店舗は、イオンモールなどの商業施設やホテル、空港ターミナルなど、集客力の高い施設への出店が中心となっている。
こうした動きから、閉店ラッシュは単なる「赤字店の撤退」だけでなく、旧来のロードサイド店や老朽化した店舗を一度クローズし、より集客力の高い立地や施設へシフトさせている最中であるという側面も読み取れる。
馴染み深い近所のロイホが消えてしまうのは、ファンにとっては寂しいニュースだが、時代とともに変わりゆく外食業界で生き抜くには、次なる成長へ向けた計画的なスクラップ&ビルドも必要なのかもしれない。

1 週間前
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