金融庁など7省庁、SNS大手5社に詐欺広告対策を要請|暗号資産分野も対象

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この記事の要点

  • 金融庁など7省庁、SNS大手5社に詐欺広告対策を要請、暗号資産も対象
  • 本人確認・削除など具体策を10月にデジタル庁へ報告

7省庁、SNS大手5社に詐欺広告対策を要請

警察庁や金融庁など7省庁は2026年8月7日、Google・LINEヤフー・Meta・TikTok Japan・Xの5社に対し、SNS上のなりすまし詐欺広告への対策を強化するよう要請しました。

要請では広告主の本人確認、広告の透明性向上、削除対応の徹底を3本柱とし、被害の入口となるなりすまし詐欺広告の流通を抑える方針としています。

金融庁と警察庁は前日の8月6日にも、暗号資産(仮想通貨)の業界団体に対して出庫制限(外部への送付制限)の強化を含む詐欺対策11項目を要請しており、2日連続で異なる業界に詐欺対策を求める形となりました。

広告の削除対象には無登録業者の投資勧誘につながるものも想定されており、要請文では金融商品取引法(金商法)第29条に違反し得るケースを具体例として挙げています。

暗号資産分野も対象、金商法違反の広告に照準

無登録業者の広告、金商法29条に抵触も

要請文の注記では、無登録業者が一見すると投資勧誘に見えない広告から閲覧者を別のサイトへ誘導する手口を金商法違反となり得る例として挙げています。

広告そのものに違法性が認められない場合でも、誘導先のウェブサイトやSNSで金融商品取引業にあたる行為が行われれば、広告から勧誘までの一連の行為が同条に違反し得るとの解釈が示されています。

こうした投資勧誘への対策が求められるなか、暗号資産分野でも交換業者の顧客が詐欺に巻き込まれる被害が拡大しており、特殊詐欺の被害金が交換業者の口座宛てに送金される事例も発生しています。

金融庁は今回の発表ページで、問い合わせ先として銀行・証券監督局証券課と資産運用・保険監督局の「暗号資産・ステーブルコイン課」を明記しています。

YouTube広告経由が27.1%で最多

今回の要請先に5社が選ばれた背景には、警察庁の令和7年確定値で、各社が運営するサービスがSNS型投資詐欺の接触経路として確認されている実態があります。

この確定値によると、SNS型投資詐欺で当初の接触手段となったバナー等の広告では、YouTubeが27.1%で最も高く、Instagramが16.3%、TikTokが10.4%と続きました。

Facebook・LINE・Xもバナー等広告による接触ツールとして要請文の注記に列挙されており、要請先5社が運営するサービスはいずれも被害者への接触に使われたことが確認されています。

これらの広告には、ディープフェイク(AIで作られた偽の映像・音声)を使って著名人になりすます手口も含まれ、要請文は閲覧者の財産被害だけでなく、なりすまされた著名人の社会的信頼を損なうおそれも指摘しています。

3本柱の具体策、10月にデジタル庁へ報告

こうした被害を抑えるため、3本柱の第一となる広告主の本人確認では、確実に身元を特定する手段として、個人のマイナンバーカードや法人の商業登記電子証明書が例示されています。

第二の柱となる広告の透明性向上では、広告主の名称や所在地、身元確認の有無に加え、生成AIで作成された広告であることや広告が表示された理由まで確認できる措置を各社に求めています。

第三の柱となる削除対応では、インターネット・ホットラインセンター(違法情報の通報窓口)や法令を所管する省庁から要請を受けた場合、遅滞なく判断して迅速に削除するよう各社に要請しました。

削除判断の前提となるルールも改定されており、要請文の注記によると、総務省とインターネット・ホットラインセンターは8月6日と7日に、それぞれのガイドラインでなりすまし詐欺広告を違法情報として明記しました。

各社は本人確認と透明性向上の具体的な実施内容を2026年10月16日までにデジタル庁へ報告し、同年10月1日から2027年2月28日までの実施結果については2027年3月16日までに報告することとなっています。

罰則なき行政指導、実効性は報告で確認へ

一方、今回の要請は行政手続法にもとづく行政指導で、罰則を伴う行政処分ではないことが要請文に明記されており、求められた措置をどのように実施するかは各社の判断に委ねられています。

ただし、各社の対応を確認するための報告事項は細かく設定され、本人確認では手段ごとの実施件数だけでなく、不備を理由に広告掲載を却下した件数までデジタル庁への報告対象となっています。

削除対応についても、刑法違反や金商法違反などの理由別・契機別の件数に加え、外部から削除要請を受けてからの平均対応時間や、削除しなかった場合の理由まで報告が求められています。

利用者向けには広告主の名称や身元確認の有無、生成AIの利用などを確認できる措置が求められており、実施されればSNS上の投資広告を見極めるための情報を確認しやすくなります。

各社は具体的な対策内容を2026年10月16日までにデジタル庁へ報告し、2027年3月16日には本人確認や広告削除などの実施結果も提出する予定です。

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Source:7省連盟発表
サムネイル:AIによる生成画像

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