
この記事の要点
- DEF・Ipsos調査:米金融「安全」わずか19%
- 仮想通貨利用22%に増加、63%がシステム刷新を要求
金融システム「安全」は2割未満:米全国調査
米DeFi教育財団(DEF)は2026年10月27日、調査会社イプソス(Ipsos)が実施した全国調査「金融の現状と未来:米国人の視点」の結果を公表しました。
調査では、米国の金融システムを「安全」と考える人がわずか19%にとどまり、63%がサイバー犯罪やAI(人工知能)などの新たな脅威に備えたシステムの刷新を求めていることが明らかになりました。
金融システムへの不信が示される一方、仮想通貨(暗号資産)の保有・利用経験者は前年の18%から22%に増加しており、新たな金融技術の利用にも変化がみられています。
ただし、仮想通貨に詳しいと答えた人は9%にとどまり、35%が「仮想通貨をどう説明すればよいかわからない」と回答するなど、利用経験の拡大に理解が追いついていない実態も示されています。
60%が仮想通貨の保有拡大を計画
米金融機関の信頼、全業態で50%割れの異常事態
銀行もフィンテックも信頼低下、DeFiは5%
金融システム全体の安全性だけでなく、個々の金融機関に対する評価も厳しく、同調査では、すべての金融機関の分類で「全面的に信頼する」または「かなり信頼する」と答えた割合が50%を下回りました。
最も信頼度が高かった信用組合(Credit Unions)でも前年の53%から48%へ低下し、大手全国銀行は42%、地域・コミュニティ銀行は41%にとどまっています。
従来型の金融機関を下回ったのが新興金融サービスで、中央集権型フィンテック企業は21%、オンライン専業銀行などは18%という結果になりました。
さらに、DeFi(分散型金融)プラットフォームへの信頼度はわずか5%と最も低く、既存金融機関への不信が分散型サービスへの信頼につながっているわけではないことが示されています。
「自分のデータは自分で」米国人80%が要求
金融機関そのものへの信頼が低迷するなか、調査では個人情報や金融資産の管理権限を高めるよう求める声も明らかになっています。
調査結果によると、米国人の80%が個人データをより自由に管理できるよう金融システムを変える必要があると回答し、資金や資産の管理権限を高める改革を求める人も74%に達しました。
こうした要望とは対照的に、実際に自分の金融資産を管理できていると感じる人は49%にとどまり、66%がいつでも自分の資金にアクセスできることを望んでいます。
情報管理への不安も根強く、大手金融機関での情報漏洩やハッキングを懸念する人は60%に上り、54%が既存金融機関はAIによる脅威から個人情報を守る備えが不十分だと回答しています。
DeFi「貯蓄に使いたい」85%、送金も82%に
資金や個人情報の管理権限を求める声があるなか、DeFiに関する調査では、利用できる環境が整えば試してみたいと答えた人が40%に上り、前年と同じ水準を維持しました。
利用意向がある回答者の間では、特に貯蓄や送金への関心が高く、貯蓄目的での利用を希望する割合は前年の77%から85%、米国内の友人や家族への送金は73%から82%へ上昇しています。
関心は資金を預けたり送ったりする用途だけでなく、受け取りにも及んでおり、仕事の報酬や退職給付、政府機関からの給付金の受け取りは前年の58%から69%に増加しました。
ただし、DeFiを試すことに「非常に高い」または「極めて高い」利用意向を示した人は米国人全体の10%にとどまり、幅広い関心と積極的な利用意向には差がみられています。
SC認知66%も「正しく理解6%」
米中間選挙控え、次世代金融の国内構築に関心
米国では次世代金融技術を巡る制度整備も進められており、SEC(米証券取引委員会)は2026年3月17日、CFTC(米商品先物取引委員会)と協調して仮想通貨の法的分類や連邦証券法の適用関係を整理する解釈指針を公表しています。
規制当局による法的分類の明確化が進められる一方、2026年11月の米中間選挙を前に実施されたDEFの調査では、米国人の35%が次世代金融技術の国内構築を支持する候補者の姿勢を重要視していると報告されました。
ただし、DeFiを試したいと答えた人が40%いる一方で、DeFiプラットフォームへの信頼度は5%にとどまっており、関心の広がりと信頼の水準には大きな開きが残っています。
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Source:米DeFi教育財団公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

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