(CNN) 孫と毎年恒例の旅行に出かけた米国の男性が、モンタナ州の病院に運び込まれる事態に見舞われた。イエローストーン国立公園でバイソンに襲われたためだ。
カール・マクダニエルさん(65)は10日夕方、公園内のブリッジ・ベイ・キャンプ場でバイソンに突進され、空中へ跳ね飛ばされた。その衝撃で大腿(だいたい)骨を骨折し、入院を余儀なくされた。マクダニエルさん本人と国立公園局が明らかにした。
マクダニエルさんは13歳の孫とともに公園を訪れており、夕食後に散歩をすることにしたという。
歩いている途中、1頭の大きなバイソンに出くわした。そのバイソンは砂ぼこりの中で転げ回っているように見え、誰にも危害を加えていなかったと、マクダニエルさんはCNNに語った。
マクダニエルさんによるとバイソンとの距離は約91メートル。問題なさそうだったので写真を撮って、そのまま歩き続けることにしたという。
遭遇時の様子を捉えた映像によると、マクダニエルさんと孫は素早く写真を撮り、そのまま散歩を続けた。ちょうどそこへ1台のトラックが通りかかり、バイソンをどかそうとしたのかクラクションを鳴らし続けたと、マクダニエルさんは話した。映像には音声は含まれていない。
するとバイソンは興奮したような様子を見せ、マクダニエルさんたちに向かって走り始めた。
数秒でバイソンに詰め寄られるという状況の中、マクダニエルさんは孫に走って逃げるよう指示。自分は別の方向へ走り、バイソンの注意を引きつけようとしたという。
その後、バイソンはマクダニエルさんに近づくと頭頂部でマクダニエルさんを突き上げた。マクダニエルさんは空中へ跳ね飛ばされた後、地面にたたきつけられた。
倒れて身動きできないマクダニエルさんの上に乗ったバイソンだったが、踏みつけることも、角で突き刺すこともしなかったとマクダニエルさんは語った。
マクダニエルさんが地面に倒れた後、この事態を動画で撮影していた写真家のマイク・マクラウドさんは、助けに入らざるを得なかったとワイオミング州のメディアの取材に答えた。
「地面に倒れている男性を角で突き刺してしまうのではないかと本当に怖かったので、撮影をやめてバイソンに向かって走った。大声で叫び、できるだけ大きく威圧的に見えるようにした」(マクラウドさん)
バイソンが立ち去った後、人々は激しい痛みに苦しんでいたマクダニエルさんのもとへ駆け寄ったと、マクラウドさんはメディアの取材に語った。その後まもなく、イエローストーンの救急医療隊(EMS)が到着し、マクダニエルさんを近くの病院へ搬送した。国立公園局がCNNへの声明で確認した。
今年に入り、イエローストーンでバイソンによる襲撃が発生したのはこれで2件目。6月26日には、マッド・ボルケーノ(泥火山)付近で12歳の子どもが負傷したと、国立公園局は発表している。
今回の襲撃の際、現場に居合わせた人たちは皆、本当に素晴らしかったとマクダニエルさんは振り返る。誰もが前向きで、できる限り助けようとしてくれたからだ。看護師が脚の手当てを始める中、居合わせた別の人に頭を支えてもらっていたという。
モンタナ州ボーズマンの病院への移動には2時間かかり、その間ずっと激しい痛みに苦しんだ。そんな状況でも力になってくれた救急救命士には感謝しているとマクダニエルさんは付け加えた。
マクダニエルさんは大腿骨を4カ所骨折、さらに複数の打撲も負った。12日に手術を受け、13日には立つことができるようになった。
「歩けるようになるにはまだ数日間理学療法を受けることになるが、最悪の事態には至らずに済んだ」とマクダニエルさんは話した。
国立公園局は、バイソンとは常に少なくとも約23メートルの距離を保ち、決して近づかないよう来園者に呼びかけている。バイソンが追ってくる場合は、後退しながらクマ撃退スプレーを噴射し、近くの木や車の陰に避難することとしている。

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