片頭痛患者の「記憶や感情に関わる66領域」で脳老化を確認

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片頭痛患者の「脳年齢」を推定し、442の領域を調査

片頭痛は、強い頭痛だけでなく、吐き気や光・音への過敏、視覚の異常、気分の変化、頭がぼんやりするといった症状を伴う神経疾患です。

過去の研究では、慢性片頭痛の患者で、MRIから推定した「年齢」が高くなる可能性が報告されていました。

しかし、その変化が脳全体に広がるのか、それとも特定の場所に集中するのかは、十分に分かっていませんでした。

ちなみに脳年齢とは、多数の健康な人のMRI画像を基準にして、ある人の脳が何歳くらいの特徴に見えるかを機械学習で推定した値です。

人間の脳では、加齢とともに神経細胞の本体が多く集まる灰白質の体積や分布が変わるため、その特徴を年齢の手がかりとして利用できます。

推定された脳年齢から実年齢を引いた差は「脳年齢ギャップ」と呼ばれ、この値が大きいほど、MRI上では実年齢より高齢の脳に近い特徴を示します。

今回、研究チームは、台湾の5施設で集めた20~92歳の健康な1318人のMRI画像を使い、脳年齢を推定するモデルを作りました。

さらに脳を、大脳皮質400領域、皮質下14領域、小脳28領域の合計442領域に分け、脳全体だけでなく各領域についても年齢を推定できるようにしました。

次に、受診前の少なくとも3カ月間は片頭痛の予防薬を使用していなかった20~60歳の片頭痛患者110人と、健康な対照群70人のMRIを比較しました。

片頭痛患者の内訳は、反復性片頭痛が71人、慢性片頭痛が39人です。

そして年齢、性別、頭蓋内の大きさ、MRIの撮影方法などの影響を調整した結果、片頭痛群では対照群より、脳全体の脳年齢ギャップが平均4.24年高くなっていました。

また、442領域のうち66領域でも、片頭痛群の脳年齢ギャップが高いことが確認されました。

では、変化は脳のどこに集中し、片頭痛の症状とどのように関係していたのでしょうか。

より詳細な結果は次項で見ていきます。

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