楽天G株が軟調、KDDIローミング「9月末終了」で通信品質に不安の声。4〜6月期は6年ぶり黒字も先行き不透明

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楽天グループは8月10日、2026年12月期第2四半期決算を発表した。「インターネットサービス」「フィンテック」「モバイル」の全セグメントが前年同期比増収となった結果、連結売上収益は6655億円(前年同期比11.6%増)、連結Non-GAAP営業利益は420億円(同109.6%増)と、いずれも連結ベースで第2四半期として過去最高を記録した。

税引後四半期利益は6年ぶりに黒字転換した。モバイル事業も、楽天モバイルの契約回線数が1075万回線(前年同期比178万回線純増)まで拡大し、Non-GAAP営業損失は323億円まで縮小するなど改善が続く。

財務面でも2026年5月に有価証券売却で約2000億円を調達し、2026年内の社債償還は資金手当て済みという。

一方、上期(1〜6月)累計でみると、親会社の所有者に帰属する中間損失は109億円の赤字(前年同期は1244億円の赤字)で、赤字幅は大幅に縮小したものの黒字化には至っていない

Trading View提供「楽天グループ」(4755)株価チャート(6カ月)
Trading View提供「楽天グループ」(4755)株価チャート(6カ月)

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株価は決算発表翌営業日に急落。上期累計でなお残る赤字と、KDDIとのローミング契約を巡る説明の食い違いという、2つの懸念材料が考えられる。

発端はKDDI社長の「9月末終了」発言

楽天モバイルは2019年の開業以来、自社基地局が未整備のエリアをKDDI(au)回線のローミングで補ってきた。2023年5月の協定で対象エリアは東名阪の繁華街・地下鉄・屋内にも拡大されたが、契約期限は2026年9月末と定められた

朝日新聞によると、その期限を前にKDDIの松田浩路社長は8月7日の決算説明会で、契約通り9月末で原則終了させる方針を表明。都市部ではフェアな競争に移行する段階だとしつつ、地方の一部エリアは期間・区域を区切って協力を続ける可能性を示唆した。

楽天側は「10月以降も継続」を強調

3日後の8月10日、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は自社の決算説明会で、自社回線のカバーに時間を要するエリアについては契約に基づき10月以降もローミングを継続すると発言。8月12日にはXでも同趣旨を投稿し、楽天モバイルも同日「ローミングに関して」と題する公式リリースを出した。

三木谷氏の投稿に対しては、都心ではほとんど繋がらない。早期改善して欲しい「都心の駅や商業施設、ビル、地下街などでほとんど通信できない」「地方に住んでいるが、ローミング切れた後どうなるか不安」といった通信品質に対する不安の声が多数寄せられている。

一方KDDIの公開情報では、ローミングは「サービス立ち上げに際しての暫定的な措置」として2026年9月末までと説明されたままだ。両社の発言は「都市部は縮小、地方は何らかの形で継続」という大枠では一致するとみられるが、具体的な地域や条件は双方とも明言を避けている。

設備投資の負担が重く、通信品質にも懸念

この解釈のズレが懸念を増幅させている。自社回線への依存度が高まれば追加の設備投資負担が生じるが、2026年度計画2000億円超に対し第2四半期の投資額は393億円にとどまる

また、重複エリアでKDDI回線が使えなくなれば自社回線にトラフィックが集中し、通信品質が一時的に低下する可能性も指摘されており、1075万回線まで伸びた契約者の解約率に影響しかねない。

楽天は米AST SpaceMobileとのスマホ・衛星直接通信サービスを2026年内に開始予定で、地方・山間部の通信を補完する手段と位置づける。総務省の「J-LEO」に関連企業が採択され、独自の優先通信網整備も進む。

10月1日の期限を前に、KDDIとの契約内容がどこまで具体化するか、設備投資が計画通り進むかが当面の株価を左右する見られる。

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