(CNN) 経済協力開発機構(OECD)が今週発表した2025年の「学習到達度調査(PISA)」によると、アジアの高校生が欧米の同世代を引き離している。一方で、15歳の生徒の読解力、科学、数学の成績は世界全体で引き続き低下するという懸念すべき傾向もみられた。
成績上位には、中国の北京と上海、江蘇省と浙江省のほか、シンガポールが入った。日本と韓国も3科目すべてでトップ10に入り、アジア勢が上位10位の大半を占めた。中国の特別行政区マカオと、台湾も名を連ねた。
一方、米国は読解力の得点が25年ぶりの水準近くにまで落ち込み、PISAの試験で長年米国を上回ってきた中国との差がさらに鮮明になった。ただし、中国でテストの成績を提出したのは上海、北京、江蘇省、浙江省の四つの管轄区域に限られている。
今回の調査結果は、技術革新とそれへの投資でしのぎを削る米中の競争が激しさを増すなかで発表された。中国は科学論文の発表数と研究開発費で米国を上回り、両国の研究開発費はいずれも24年に1兆ドル(約153兆円)を突破している。
一方でPISAの報告書は、AIの利用拡大が中等教育に大きな影響を及ぼす可能性があると警告した。
報告書は最も懸念される点として、AI時代にまさに最も重要となる能力が低下していることを挙げた。それは情報を評価し、複数の情報源を結び付け、読んだ内容について批判的に考える能力だという。「情報がますますあふれかえる世界で、生徒たちは深く考え、雑多な中から重要な情報を区別することができなくなっている」
試験では過去10年間で米国の得点が低下し続けていることが示され、多くの教育関係者が警戒感を抱いている。
技術の進歩に伴い、生徒の成績と国や家庭の裕福さとの関連は弱まっているという。デジタル機器の普及と試験成績との相関関係を正確に判断するのは難しいが、調査では、教室内でデジタル機器に気を取られる度合いが高まっていることが課題として挙げられた。
中国、日本、韓国の生徒では、科学の授業中に同級生がデジタル機器に気を取られていると答えた割合はいずれも10%未満だったのに対し、世界平均は28%だった。
文章を急いで読み進めて誤答する割合は、18年から25年にかけて倍近くになった。OECD加盟国の科学、読解力、数学の平均成績が過去最低水準を記録したことは、これらの国々の経済により広範な影響を及ぼしかねない。
報告書はスタンフォード大学の研究を引用し、米国の15歳が全員PISAで基礎的な水準に達すれば、その生涯の就労期間を通じて米経済に40兆ドル超を上積みする可能性があるとしている。しかし今回、OECD加盟国の生徒のうちこの基準を下回った割合は22年の16%から20%に上昇した。

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