(CNN) トランプ米大統領の政治的台頭、そして後の復活を表す人口統計層があるとすれば、それは大学の学位を持たない白人有権者だ。
米国の政治は教育水準によって分断が進んでおり、高学歴の有権者は民主党に、低学歴の有権者は共和党に流れている。そして後者のグループに属する白人有権者がトランプ氏支持連合の根幹を形成しており、CNNの出口調査によれば、トランプ氏が出馬した3回の大統領選それぞれで、この層の約3分の2がトランプ氏に投票している。
しかしトランプ氏の支持率が最低水準に落ち込む中、同氏のこの層に対する掌握の陰りを示す兆候が増えている。
とりわけこの層が大統領の経済運営に幻滅しつつあるなか、それが今年の中間選挙で共和党に打撃を与える可能性は高まっているようだ。
トランプ氏は過去3回の各選挙戦でこの層の66~67%を獲得したにもかかわらず、最近の世論調査の大半では、大学教育を受けていない白人の過半数がトランプ氏不支持と回答している。
この調査には、CNN(51%)、FOXニュース(51%)、公共放送NPR/PBS/マリスト大学(52%)、ピュー・リサーチ・センター(52%)、そして17日に発表されたCBSニュース/ユーガブの新たな世論調査(54%)が含まれる。
大学教育を受けていない白人有権者の間でトランプ氏がより好調であることを示す最近の世論調査もある。例えば18日の米紙ニューヨーク・タイムズ/シエナ大学の調査(不支持44%)などだが、現時点ではそのほうが例外だ。
トランプ氏がこの層の支持獲得に苦戦する状況は前代未聞にみえる。
1期目に実施したCNNの世論調査では、大学教育を受けていない白人の間でトランプ氏の不支持が半数に迫る傾向を示すこともあった。しかしそれでも47%を上回ることはなかった。
この層からの支持の下落は、過去15カ月の間にかなり大きなものともなっている。昨年2月のCNNの世論調査ではこの層の63%がトランプ氏を支持していたが、今は49%にまで低下している。
CBSの調査ではさらに落ち込みが大きく、昨年2月の68%から現在は46%にまで落ち込んだ。
この層でみられる支持離れの要因をいくつかの具体的なものに絞り込むことは難しい。しかし経済が大きな割合を占めているのは明らかだ。
出口調査では、大学教育を受けていない白人のうち22年の大統領選で民主党に投票し、24年にカマラ・ハリス前副大統領に投票した人はわずか32%だったことが示された。しかし現在ではその層について以下のような結果がみられる。
・CNNの新たな世論調査によれば、人々のうち56%がトランプ氏の政策が国内の経済状況を悪化させたと答えている。
・CNNの調査では67%がイランとの戦争が自身の財政状況に悪影響を与えたと答えている。
・CNNの調査では56%がトランプ氏の関税が自身の財政に悪影響を与えたと答えている。良い影響を与えたと答えた割合は20%にとどまる。
・CBSの世論調査によれば、60%がトランプ氏の政策が短期的にみて経済を悪化させていると答えている。
・CBSの調査では41%が長期的にも経済を悪化させると答えており、最終的に経済を改善させると考えている35%を上回っている。
・CBSの調査では過半数が、トランプ氏が自分たちのニーズや問題を「あまり気にかけていない」(13%)または「まったく気にかけていない」(44%)と答えている。
直近の政治的問題はもちろん、今年の中間選挙でこれらの数字が実際の票にどう反映されるかだ。
この層が民主党を支持する可能性は低いが、仮に共和党支持が60%を下回るだけでも、それはトランプ時代において例をみないものとなる。
トランプ氏は各選挙でこの有権者層において34~37ポイントの差をつけて勝利している。共和党は22年の中間選挙でも34ポイント差でこの層を制した。トランプ時代で共和党が最も振るわなかったのは、民主党が下院を奪還した18年の中間選挙だ。共和党はこの層を勝ち取ったもののその差は24ポイントだった(61%対37%)。
CNN、FOX、マリスト、ニューヨーク・タイムズが最近実施した世論調査での、支持政党を尋ねるいわゆるジェネリック・バロットによると、これらの有権者層における共和党のリードは平均わずか17ポイントだ。
共和党は平均55%、民主党は平均38%。
中間選挙までは5カ月以上ある。トランプ氏と共和党にこれまでかなり忠実であることを証明してきたこの層で失った支持の一部を取り戻す時間がトランプ氏にはまだある。
しかし現時点では、トランプ氏と共和党は、間違いなく最も重要な有権者層に重大な問題を抱えているように見える。
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本稿はCNNのアーロン・ブレイク記者による分析記事です。

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