【分析】イラン戦争、過去の戦争と比べてどのくらい不人気なのか

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ANALYSIS

2026.07.21 Tue posted at 15:10 JST

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オマーン側から眺めたホルムズ海峡の船舶=16日/Reuters

オマーン側から眺めたホルムズ海峡の船舶=16日/Reuters

(CNN) イラク戦争やベトナム戦争は、現代の米国による不人気な戦争の典型例としばしば考えられている。

しかし増え続けるデータから、現在のイランとの戦争は過去のそれらの戦争と同程度にまで不人気になっていることが示唆される。しかも人気低下の速度は、これまでの戦争を大幅に上回る。

一方で、この戦争の不人気には注意すべき点もある。それは、米国人がこの戦争にそれほど強い関心を向けていないように見えることだ。

実際の数字を確認してみよう。

「戦う価値はない」

先週公表されたワシントン・ポスト紙とイプソスによる新たな世論調査は、トランプ大統領が選択した戦争について、歴史的に見てもかなり厳しい比較結果を示した最新の調査だった。トランプ氏は当該の戦争を2月下旬に開始している。

この調査では、米国人の68%がイラン戦争は「戦う価値がなかった」と回答。「戦う価値があった」と答えたのは28%だった。

この40ポイントの差は、ワシントン・ポスト紙とABCニュースの世論調査におけるイラク戦争、アフガニスタン戦争のどちらよりも悪い結果となっている。

アフガニスタン戦争で最も悪かった数字は、戦争開始から約12年後の2013年に記録された。67%が戦争の価値を肯定したのに対して28%が否定するという、今回とほぼ同じ割合の結果が出た。

イラク戦争では07年の調査が最悪で、約3分の2(66%)が「戦う価値はなかった」と答えた。しかし、「戦う価値があった」と答えた割合が33%を下回ることは一度もなかった。

言い換えれば、イラク戦争でさえも、今回の戦争ほど支持を失う状況にはなっていなかったということになる。

同時に、米国人がこれらの戦争について「戦う価値はなかった」と結論づけるまでには長い時間がかかったことも強調しておこう。アフガニスタンでは、そのように考える人が過半数を占めるまで8年近くを要した。イラクでは約1年かかった。3分の2が「戦う価値はなかった」と答えるようになるのは、それから4年後だった。

「間違いだった」

4月下旬のワシントン・ポスト紙とABCニュースの世論調査が示すように、2カ月足らずで61%の米国人はイラン戦争が「間違いだった」と判断するようになった。

この数字自体は過去のすべての戦争を上回るものではなかったが、イラク戦争やベトナム戦争と比較すればはるかに早い段階での判断だった。

イラク戦争では、これほど多くの米国人が戦争を間違いだったと考えるようになるまで約4年を要した。64%がそのように答えたのは、17年1月のことだ。

ベトナム戦争では、その水準に達するまで6年以上かかっている。1971年5月の調査で、61%がこの戦争を「間違いだった」と位置づけた。

「強くなったか、弱くなったか」という問い

トランプ氏はイラン戦争を米国の強さの証だとアピールしてきたが、当の米国人はそうは見ていない。

実際、先月のキニピアック大学の世論調査では、有権者登録をしている回答者の45%が、この戦争により世界における米国の立場は弱くなったと回答。これに対し強くなったと答えたのは33%だった。

この結果もまた、イラク戦争とかなり似ている。同戦争開始から2年後のワシントン・ポスト紙とABCニュースの世論調査では、米国人は41%対28%で、この戦争は米国を強くしたのではなく弱くしたと答えていた。

調査機関はイラク戦争がさらに不人気となった2005年以降、この質問をしなくなった。

戦争全体の不人気

そして、単にイラン戦争そのものが気に入らないという見方もある。つまり米国人がその戦争に賛成しているのか、反対しているのかというデータだ。

ニューヨーク・タイムズ紙による戦争初期の分析では、CNNの世論調査で明らかになったイラン攻撃支持の割合41%について、国際的な軍事行動開始時の支持率としては過去最低だったと指摘している(ベトナム戦争当時には同様のデータは存在しないが、戦争初期における他の世論調査の結果、当初は不人気ではなかったことが示唆される)。

ギャラップはより広範囲にわたる検証を行い、戦争だけでなく軍事攻撃(例えば20年にイランの司令官カセム・ソレイマニ氏を殺害した米軍の攻撃など)も含めて調査。その上で、米国の軍事行動への支持率が50%に届かなかった例はほとんどないことを明らかにした。

十数件以上の事例の中で、イラン戦争以前の唯一の例外は、11年のオバマ政権によるリビア空爆(47%が支持)だった。イランへの攻撃については、ほぼすべての世論調査で、それよりもかなり不人気だったことが示されている。

ギャラップのデータでは一部の軍事行動について、数カ月後には支持率がかなり低下したことが分かる。具体的にはリビア(39%)や、1994年のハイチ(36%)などが該当する。しかし、どちらもイラン戦争ほど急速な支持率低下には見舞われていない。イラン戦争は開始からわずか3カ月で34%の支持率まで落ち込んだ。

イランはそこまでの優先課題ではないことに注意

イラン戦争が米国史上最も不人気な現代戦争の一つだという見方には一定の根拠がある。しかも他の戦争よりはるかに早く、そのような不人気に達したことは確かだ。

とはいえ、両者の不人気の間には大きな違いがある。それは人々がどれほどこの問題を気にかけているかという点だ。

ギャラップの世論調査では、1967年には最大55%の米国人がベトナム戦争を「国が直面する最も重要な問題」と答えていた。イラク戦争時は、この数字は2007年に36%まで上昇した。

しかし現在、イラン戦争の重要性はそこまで高まっていない。実際、多くの世論調査ではこの戦争、あるいは対外戦争全般を米国にとって最も重要な問題だと考える人の割合は1桁台にとどまっている。

これはおそらく、この戦争に米軍の地上部隊が投入されておらず、過去の戦争ほど軍要員に多くの犠牲者が出ていないためだろう(ここ数日で、数カ月ぶりとなる戦死者が確認されてはいるが)。

こうした状況が現実的に意味するのは、おそらくトランプ氏には方針転換を迫る圧力がそれほどかかってはいないということだ。11月の中間選挙でも、この問題が大きな争点になる公算は小さいかもしれない。

その一方で、米国人は経済に強い懸念を抱いてもいる。イラン戦争はガソリン価格の上昇を通じて、その問題を確実に悪化させている。したがって、たとえ戦争そのものが11月の投票行動に大きくは影響しないとしても、トランプ氏にとって最大の弱点の一つを悪化させる可能性はある。もっともその問題自体は、戦争以前から既に存在していたわけだが。

そして当該の戦争については、近いうちに終結へ向かう兆しがほとんど見られないのが実情だ。

本稿はCNNのアーロン・ブレイク記者による分析記事です。

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