企業や団体へのサイバー攻撃による個人情報の流出が相次ぐ中、警視庁が情報漏洩後に想定される犯罪被害事例とその防止対策をまとめた資料を公開しています。
警視庁は、知らない間に自分の個人情報が漏れていることを前提に、相手がその情報を悪用した詐欺犯人かもしれないと注意を払うよう呼びかけています。
想定される被害と対策を、5つに分けて紹介します。
① 特殊詐欺
想定される事例:
・警察官を装った相手から「あなたの流出した情報で被害者が出ています」などと電話があり、捜査を口実にキャッシュカードや通帳を渡すよう求められ、金品をだまし取られる
・SNSやメールで、投資の専門家や有名人を名乗る犯人のトークグループに誘われ、簡単にお金を増やせると信じ込まされて、多額の金銭をだまし取られる
対策:
・固定電話の国際電話の発着信を利用停止にする
・スマホへの詐欺電話をブロックする警察庁推奨アプリの導入
・防犯アプリ「デジポリス」で、特殊詐欺の最新の手口を確認する
・電話やSNSでお金の話をされたら詐欺を疑い、警察へ相談する
② 強盗・侵入窃盗、悪質な訪問営業
想定される事例:
・漏れた資産情報などをもとに強盗の標的にされ、調査や訪問販売を装って家の中の様子を探られ、強盗・侵入窃盗被害にあう
・悪質訪問業者から「屋根や分電盤の修理が必要」などと言われ、不要な工事を契約させられる
対策:
・在宅中も玄関や窓の鍵をかけ、防犯設備を活用する
・不審な人物がうろついていたら、すぐに警察へ通報する
・玄関などに不審な「マーキング」を見つけた場合は、写真を撮ってからマークを消し、警察に通報する
・突然訪ねてきた業者にはドアを開けずに対応し、身分や用件を確認。「無料」と言われても点検をさせず、その場で契約しない
③ フィッシング
想定される事例:
・流出したメールアドレスや電話番号に、実在する企業や官公庁を装ったメールやSMSが届き、偽サイトへ誘導され、さらに個人情報を盗まれる
対策:
・不安をあおる内容が届いたら、だまそうとしているのではないかと疑う
・メールなどに記載されたリンクを安易に開かない
・公式アプリやブックマークから正規のサイトにアクセスして確認する
④ 不正アクセス・なりすまし・不正利用
想定される事例:
・流出したパスワードと同じパスワードを使用している別のサービスで不正アクセスされ、資産を勝手に売却・送金される
・本人確認書類の画像を使った「なりすまし」により、登録した覚えのないショップから会員登録の確認メールが届く
・クレジットカード情報を悪用され身に覚えのない請求が届く
対策
・パスワードは英数字や記号を組み合わせた安全なものを設定し、使い回さない。
・指紋や顔認証などのパスキーや「多要素認証」を活用する
・ログイン時やカード利用時の通知を設定し、履歴や利用明細も定期的に確認する
・クレジットカードの本人認証サービス「3Dセキュア」に登録し、銀行やカード会社から身に覚えのない認証メール・SMSが届いても、認証しない
・パスワードが漏れた場合は速やかに変更し、カード情報の漏えいが疑われる場合はカード会社や銀行へ連絡を。必要に応じて、利用停止や再発行の手続きを
パスワードの強化など、個人でできる基本的な対策は、警視庁が紹介する「情報セキュリティ6か条」でも確認できます。
⑤ その他(ストーカー、脅迫、嫌がらせなど)
想定される事例:
・流出した住所からストーカーの加害者に転居先を知られ、更なるストーカー行為にあう
・SNS上でのやりとりで、一方的に妬みの感情を持った相手から、漏えいした位置情報・行動履歴等を家族や職場に知らせるとの脅迫被害に遭う
・漏洩情報を入手した見知らぬ相手から無言電話やつきまといなどの被害を受ける
対策:
・待ち伏せやつきまといに気づいたら、すぐに110番通報を
・相手にされたことの内容や日時や場所を記録しておく
・嫌だと思うことを相手方にはっきりと意思表示する。難しい場合は早めに周囲の家族・友人、警察へ相談する
・相手の行動が急にエスカレートする危険性もあるため、自分や家族などを守るために相手の知らない場所や一時保護施設への避難も検討する
・SNSやブログの更新を控え、スマートフォンのGPS機能をオフに。郵便物を処分する際はシュレッダーにかけるなど、さらなる個人情報の流出を防ぐ
・自分が公開していない個人情報や私的な画像がネット上に掲載されていた場合は、サイト管理者などに削除を依頼する
・不安を感じたら、最寄りの警察署または警視庁総合相談センターへ相談する
警視庁は、複数の対策を組み合わせて防犯力を高めるよう呼びかけています。

1 時間前
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