伝説の米女性飛行士イアハートの失踪、謎の解明ならず 衛星画像に写った物体の正体は?

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(CNN) 約90年前に消息を絶った米国の伝説的な女性飛行士アメリア・イアハート。行方不明になった搭乗機の残骸を探してこのほど、南太平洋の「ニクマロロ島」で調査が行われたものの、成果は得られなかった。

調査チームは19日、イアハートが搭乗機「ロッキード・10Eエレクトラ」をこの小さな環礁島やその周辺に着陸させたことを示す「決定的な証拠は見つからなかった」と発表した。この環礁島は、90年近く前のフライトでイアハートが立ち寄る予定だった島の南に位置する。

ニクマロロ島への遠征調査を主導したのは、米オレゴン州ユージーンに拠点を置く考古学研究機関「アーケオロジカル・レガシー・インスティテュート」と、インディアナ州ウェストラファイエットのパデュー大学の共同チーム。研究者や技術者17人からなる調査チームが今月12日、島に到着した。

調査の主な目的は、2020年の人工衛星画像で初めて確認された「タライア・オブジェクト」と呼ばれる島の礁湖のぼやけた物体について調べることだった。飛行機とも取れる形をしたこの物体について、調査チームを率いる考古学者リック・ペティグルー氏は、イアハートの搭乗機の残骸との見方を示していた。

しかしパデュー大学は声明で、今回の調査では、イアハートの搭乗機の残骸が「南太平洋の孤絶した環礁の礁湖」にあるとの「仮説を裏付ける決定的な証拠は見つからなかった」と説明した。

ニクマロロ島で集めた証拠から、6年前の衛星画像で初めて確認された特異な形状の物体は、半島状に突き出た砂州に沿って堆積(たいせき)した樹木の集まりだった可能性が高いことが分かった。大学の発表によると、「調査チームが現場に到着した時には、漂着物のかなりの部分は粉々になり、流されてしまっていた」という。

オートジャイロで女性の高度記録を新たに樹立した後、機体のコックピットに座るアメリア・イアハート=1931年4月8日、フィラデルフィア/Bettmann/Getty Images
オートジャイロで女性の高度記録を新たに樹立した後、機体のコックピットに座るアメリア・イアハート=1931年4月8日、フィラデルフィア/Bettmann/Getty Images

アーケオロジカル・レガシー・インスティテュートの事務局長を務めるペティグルー氏は動画で、「我々がこの島を訪れるきっかけとなった漂着説を裏付ける証拠が極めて有力であることに変わりはない」と説明。「アメリアと航法士のフレッド・ヌーナンが実際にここニクマロロ島に漂着した可能性は、非常に高いと思う」と語った。

パデュー大学の法務責任者で、現地調査にも参加したスティーブ・シュルツ氏によると、タライア・オブジェクトは証拠から排除されたかもしれないが、「漂着説を裏付ける非常に有力な、既存の説得力ある根拠が揺らぐわけではない」という。

イアハート失踪の謎

イアハートとヌーナンは1937年7月2日、女性初の世界一周飛行に挑戦する途中で消息を絶った。2人の姿が最後に目撃されたのは、ニューギニア島のラエを離陸した時のこと。太平洋に浮かぶ小さな島、ハウランド島への約18時間の過酷な旅に出るところだった。

イアハートの失踪はおそらく、人々を引き付けてやまない航空史上最大の謎だろう。歴史家や研究者は数十年にわたり、イアハートがどこで、どのように消息を絶ったかを巡り議論を重ねてきた。

衛星画像に写るニクマロロ環礁=4月26日/Vantor/DigitalGlobe/Getty Images
衛星画像に写るニクマロロ環礁=4月26日/Vantor/DigitalGlobe/Getty Images

ニクマロロ島で調査を行うリック・ペティグルー、スティーブ・シュルツ両氏/Purdue University
ニクマロロ島で調査を行うリック・ペティグルー、スティーブ・シュルツ両氏/Purdue University

主流となっている説は、イアハートとヌーナンが燃料切れに陥り、目的地だったハウランド島付近の太平洋に機体が墜落したというものだ。失踪直後に米政府主導で行われた大規模捜索でも、同様の結論が公式に下された。

一方、今回の遠征隊のリーダーなどの間では、イアハートとヌーナンはハウランド島から644キロ南にあるニクマロロ島かその周辺に不時着して遭難者となり、救助を待つうちに、脱水や飢えで死亡した可能性が高いとの見方もある。

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