ブルワーズファンがドジャースファンを人種差別的な言葉で攻撃。勤務先から解雇される

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アメリカ・ウィスコンシン州で10月14日に行われた大リーグのミルウォーキー・ブルワーズとロサンゼルス・ドジャースの試合で、ブルワーズファンがラテン系のドジャースファンに向かって「移民関税執行局(ICE)に電話する」と発言し、その後勤務先から解雇された。

地元メディアによると、ブルワーズの本拠地アメリカン・ファミリー・フィールドで開催されたナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦で、ブルワーズファンのシャノン・コビラルシャックさんとドジャースファンのリカルド・フォサドさんが口論になった。

フォサドさんは7回、ドジャースが追加点を入れて4対1とリードを広げた後に、沈黙するブルワーズファンに向かって「なんでみんな、こんなに静かなの?」と笑いながら話しかけ、その様子を撮影していた。

この言葉を聞いたコビラルシャックさんが苛立ったように「本当の男が飲むのはビールでしょ、この腰抜け」と反応。

フォサドさんは「ハッピー・サーズデー」というアルコール飲料の缶を掲げ、笑いながら「なんでこんな静かなんですか?」と同じ質問を繰り返した。

コビラルシャックさんは苛立ったように前の観客を軽く叩き「ICEを呼ぼう」と発言。フォサドさんは、自身がアメリカ市民で退役軍人であることを伝え、「ICEは何もできないよ。頑張ってね」と笑いながら言い返している。

さらに、録画中のスマートフォンを叩いたコビラルシャックさんに対し、フォサドさんは「電話してみたらいい、このバカ」と応じている。

ブルワーズファンが解雇される

移民関税執行局は、トランプ政権下でラテン系の外見の人々をターゲットにした移民の取り締まりを行っている。

コビラルシャックさんの言動は、人種差別的な白人女性を意味する「カレン」という言葉で非難されている。

フォサドさんは地元紙ミルウォーキー・ジャーナル・センチネルに、この口論の後にコビラルシャックさんが警備員に通報し、自身が退場させられたと語っている。

一連の出来事について、ブルワーズ広報は「私たちは球場を訪れるすべての人に、互いに敬意を持って接するよう求めています。人種、性別、国籍に関するファン同士の侮辱的な発言を容認しません。すべての観客が安全で楽しい時間を球場で過ごせるようにすることが、当球団の最優先事項です」とハフポストUS版にコメントした。

球団はフォサドさんが退場処分になったことを認めたが、理由は動画に映っていない風紀を乱す行為と公共の場での酩酊であり、警察が介入したとしている。

ブルワーズによると、フォサドさんとコビラルシャックさんは今後球場への出入りを禁止された。

ミルウォーキー・ジャーナル・センチネルは、コビラルシャックさんが勤務先の人材派遣会社を「すでに退職した」と報じている。勤務先に加えて慈善団体「メイク・ア・ウィッシュ・ウィスコンシン」の理事職も辞任したという。

ハフポストUS版には人材派遣会社にコメントを求めたが、これまでに回答はない。

フォサドさんはコビラルシャックさんの解雇について同情の念も示している。

「彼女の行為はクビになるようなことではなく、気の毒に思います。感情的になっていたし、人は一度の過ちで裁かれるべきではないと思います。怪我をした人はおらず、ただの感情的な衝突でした」とミルウォーキー・ジャーナル・センチネルに語った。

ロサンゼルス在住のフォサドさんは、ブルワーズの試合を観るのは初めてだったが、多くの人が親切で歓迎してくれたとも述べている。

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