「ビールだけ飲むと倒れるグラス」が誕生。水も飲まざるを得ない斬新アイデア、実際に試してみた

1 ヶ月前 7

暑い夏、キンキンに冷えたビールはより美味く感じる。

しかし、ビールばかり飲んではいないだろうか?

「お酒を飲むときは、水も一緒に」というのは今や広く知られているが、実際には実践できていない人も多い。

こうした状況を変えていこうと開発されたのが、ビールと共に水も飲まないと倒れてしまう、「ふらつくビアグラス」だ。

ビールだけ飲むと倒れる「ふらつくビアグラス」

「ふらつくビアグラス」を開発したのは、「よなよなエール」などで知られるクラフトビールメーカー「ヤッホーブルーイング」。

「ビールに味を!人生に幸せを!」という企業ミッションのもと、楽しくカジュアルに適正飲酒を啓発してきた同社。2024年には、砂時計型の“飲みづらいグラス”、「ゆっくりビアグラス」を発表。1つ1万円以上するにも関わらず、初回生産分は即完売するなど話題となった。

その第2弾となる今回は、お酒の場での水分補給に注目。

開発されたU字型の「ふらつくビアグラス」は、ビールと水が左右に同量入っていることでバランスがとれるグラス。ビールだけを飲んでいるとグラスがふらつき倒れてしまうため、水を飲まざるを得ない仕組みになっている。

グラスの開発はストレートなU字型から始まり、飲む際に逆側からこぼれないようくびれを作ったり、自立しやすいよう底面を潰したような形状に工夫するなど、7回の試作を経て完成。グラスの重さは300gちょっとで、左右にビールと水、それぞれ270mlずつ注ぐことができる。

試作を繰り返した
試作を繰り返した

ヤッホーブルーイング

飲酒を始めると、水を飲み忘れがち

ビール好きの社員が集まる「ヤッホーブルーイング」では、飲酒時に水を意識的に飲む社員がいる一方、その重要性を理解しつつも、実際には「お酒を飲んでいると注文しづらい」「酔っていると忘れてしまう」などの理由で水を飲み忘れてしまう社員も多かったという。

実際に、全国の20~50代お酒飲用者636人を対象に同社が実施した「飲酒に関する実態調査」の結果でも、「アルコールによる脱水」を75.6%が認知している一方、お酒の場で「十分な水分がとれていない」と思っている人は75%にのぼった。アルコールによる脱水リスクは広く認知されているものの、実際の飲酒シーンでは十分な水分補給ができていないという実態が明らかになった。

専門家は

厚生労働省が2024年2月に発表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、「健康に配慮した飲酒の仕方」として、飲酒の合間に水を飲むよう提唱している。

肝臓専門医である尾形哲氏によると、水を飲んでも「アルコールそのものの毒性(酩酊やブラックアウト、長期の健康リスク)が相殺されることはない」ものの、飲酒と同時に水分を摂ることで「脱水の進行を抑え、飲酒ペースを落としやすくすることで、血中アルコール濃度の急上昇やお酒の飲み過ぎを起こしにくい飲み方に寄せられる」という。

さらに、飲み過ぎ抑制以外のメリットもーー。

味覚コンサルタントの菅慎太郎氏によると、「水を飲むことで味覚をリセットし、クラフトビールが持つ多様な味わいをより感じることができる」のだという。

実際に試してみた

商品発表会当日、実際にこのグラスを試してみた。

U字形をしたガラス製の「ふらつくビアグラス」は、まるでおしゃれな家に飾ってありそうなインテリアやアート作品のような見た目をしている。

ふらつきを止めるコルク製の「台座」のようなものにセットされたグラスに、片側にビール、片側に水を同量ずつ入れる。この状態ならば、台座から外してもグラスのバランスは均等に保たれ自立している。

台座の上にセットされているグラス
台座の上にセットされているグラス

Yuko Funazaki / Huffpost Japan

早速ビールを数口飲んで、テーブルに置いてみる。これくらいではさほどバランスに変化はない。さらに飲んで1:2くらいの比率になると、少し傾いてきた。グラグラ揺れるというよりも、傾いて静止する。倒れるわけではないが、そろそろ水飲むか、という気にさせてくれる。なんというか、「シーソーゲーム」のようだ。

逆に、水を全く飲まずにビールだけを飲み続けようとするとどうなるのかー。バランスが崩れて倒れる以前に、飲む際に逆側に入っている水が顔にこぼれてきそうになり、飲み干すのは難しい。

やはり、自然とビールと水のバランスをある程度とりながら飲むことになり、飲み終わる頃には、水とビールでお腹がいっぱいに。ビールはまだ1缶も飲んでないのに...。図らずとも飲むペースは遅くなった。

楽しく適正飲酒を

「ヤッホーブルーイング」はこれまでも、クラフトビールと同じ醸造法で作られた微アルのクラフトドリンク「正気のサタン」の販売や、主催イベントでの飲み放題廃止など、適正飲酒を推進する取り組みを行ってきた。

同社は今回の「ふらつくビアグラス」で、ビールファンに「水と一緒にビールを飲むことで末永く飲酒ライフをお楽しみいただけることを願っています」と述べている。

 「ふらつくビアグラス」の価格は、注文が殺到した第1弾の「ゆっくりビアグラス」をさらに上回る、1万3750円(税込・送料別、よなよなエール1缶と台座付き)。公式通販サイト「よなよなの里」で8月5日から予約受付を開始しており、9月中旬以降順次発送となる。

また同じく8月5日から、公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」で「ふらつくビアグラス&よなよなエール(350ml缶)セット」を880円(税込)で提供。ほかにも全国の飲食店などで展開している。

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