バイデン前政権の性自認政策に「懸念」 陸軍特殊作戦部隊の内部文書を入手

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2026年8月19日(水)、ワシントンD.C.のワシントン記念塔から見たペンタゴン。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

2026年8月19日(水)、ワシントンD.C.のワシントン記念塔から見たペンタゴン。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Tuesday, October 6, 2026

 バイデン政権が進めた代名詞の使用やトイレの利用など性自認に関する政策について、米軍の従軍聖職者部隊の一部が、米軍兵士にとって「重大な宗教の自由に関する懸念」を生じさせると考えていたことが、ワシントン・タイムズが独占入手した国防総省の内部文書で分かった。

 これまで報じられていなかった2023年6月の文書には、陸軍特殊作戦コマンド(USASOC)内の部隊宗教支援チーム(UMT)が示したとされる11項目の具体的な懸念が記されている。主な懸念は、バイデン政権の性自認政策が、宗教的な理由による反対意見を無視したのではないかということだ。この政策は、当時軍に導入され、一部からは長年の「左派のウォーク(差別などに過度に敏感な)アジェンダ」の核心と指摘されていた。

 文書には、「それは、信仰や良心に反する代名詞の使用に異議を唱える個人に負担を強いる」と記されている。

 文書は、「さらに、宗教的な配慮や多様な視点、安全面およびプライバシーへの懸念に対する考慮が欠けていることから、一つの集団のニーズに配慮することと、すべての軍人の宗教的自由を尊重することとのバランスに疑問が生じる」と指摘。「信教の自由を守り、多様な信条を尊重しながら、すべての軍人のニーズに対応できる現実的な解決策を見つけることは極めて重要だ」としている。

 この文書は、非営利の監視団体「米国安全保障推進センター」が情報公開法(FOIA)に基づく請求を行って入手した。

 文書の作成者名は黒塗りにされているほか、文書が送られたとみられる陸軍や特殊作戦コマンドの関係者の氏名も伏せられている。

 1ページ半の文書は、従軍聖職者かUMTのメンバー、あるいはこうした関係者と緊密に連携していた人物が作成したとみられる。「われわれのUMT」という表現が使われており、作成者はこの文書がUMTから寄せられた意見をまとめたものだと明記している。

 陸軍のウェブサイトによると、UMTは従軍聖職者、宗教業務専門員、下士官で構成される。

 文書の作成に先立って、米人事管理局(OPM)は1つの指針を出していた。この指針は、バイデン政権下のOPMが、すべての連邦職員について「本人が自分を表すために使用する氏名と代名詞で呼ばれるべきだ」としている。

 この指針はまた、連邦政府のすべての機関が「職員の性自認に対応する共用トイレや個室トイレなどの施設の利用を認めるべきだ」としていた。

 米国安全保障推進センターのジェームズ・フィッツパトリック所長は、この文書はバイデン政権が性自認政策をいかに重視していたかを浮き彫りにしていると述べた。

 フィッツパトリック氏はワシントン・タイムズに対し、「バイデン政権がこの指針を発表したこと自体問題だが、それを米陸軍の最前線部隊に適用し、敵と戦い、殺すための訓練をしている兵士たちが考慮しなければならないことを増やしたのは懸念すべきことだ」と述べた。「バイデン政権は、兵員の募集や訓練よりも、ウォークな性別イデオロギーを軍に教え込むことに関心を向けていた。優先順位が間違っており、これは散々だったバイデン政権中の多くの失敗につながった」と批判した。

 米陸軍特殊作戦コマンドの報道官ジャクリーン・ヒル氏はワシントン・タイムズへの声明で、同コマンドはすべての軍人の信教の自由を重視していると述べた。

 ヒル氏は「従軍聖職者は、部隊の道徳的、倫理的、精神的な健全性について司令官に助言する重要な役割を果たしている。それには、政策を実施する際に生じる可能性のある摩擦点を指摘することも含む。流出した文書や最終決定前の職員間のやり取りについてコメントはしないが、われわれはすべての軍人の多様なニーズと、十分な宗教上の配慮、揺るぎない任務遂行能力とのバランスを取るため、継続的に取り組んでいる」と強調した。

 バイデン政権の性自認政策の枠組みや関連政策を廃止することは、トランプ氏の2024年大統領選の主要公約の一つとなった。トランプ氏が大統領に返り咲いて以降、ヘグセス国防長官はこの政策転換に重点的に取り組んできた。

 ヘグセス氏は9月30日、バージニア州のクアンティコ海兵隊基地で兵士らを前にした演説で、「この政権は初日から、われわれの省をむしばんでいた社会正義、政治的正しさ、有害なイデオロギー的なくだらないものを取り除き、政治を排除するために多くのことをしてきた。もうアイデンティティー月間も、DEI(多様性・公平性・包括性)事務局も、ドレスを着た男もない。気候変動崇拝もない。分断も、注意を逸らすものも、性別をめぐる妄想もない。残骸もない」と語った。

 ヘグセス氏はまた9月30日、従軍聖職者が国防長官に直接意見を伝える窓口となる宗教問題担当局の新設を発表した。

 2023年の文書に記された具体的な懸念の一つは、軍人が生物学的性別と相反する代名詞を使うよう求められたり、直接命じられたりした場合、道徳的な葛藤に直面する可能性があるかどうかだった。

 文書には、「宗教を信奉する軍人にとって、宗教上の信条に反する代名詞を使用することを求められるのは、良心への負担となる。それによって精神的、心理的な苦痛が生じ、信仰を曲げるか、排除される可能性に直面するかの選択を迫られることになる」と記されている。

 文書はまた、当時、米国社会で激しい論争の焦点となっていたトイレの利用についても懸念を示した。

 文書は「生物学的な男性を女性用トイレに入れることは、身体の安全に潜在的なリスクをもたらし、プライバシーを重視する人々に不快感や苦痛を与える可能性がある」と指摘。「共用トイレでは子供の安全も損なわれる可能性があり、さらなる懸念を生じさせる」としている。

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