(CNN) 米司法省はトランプ大統領から性的暴行を受けたと告発した元雑誌コラムニスト、ジーン・キャロル氏に対する刑事捜査を開始した。事情に詳しい複数の情報筋が明らかにした。
捜査はキャロル氏がトランプ氏を相手取って起こした2件の民事訴訟における証言で、偽証を行ったかどうかに焦点を当てている。1件は1990年代半ばにニューヨークのデパートで性的暴行を受けたとする訴訟、もう1件は2019年にトランプ氏が性的暴行を繰り返し否定し、キャロル氏は自分のタイプではないと述べ、同氏が本の売り上げを伸ばすために話をでっち上げたと主張したことで名誉を毀損(きそん)されたとする訴訟だ。
検察側の主張は、22年にキャロル氏(82)が行った証言録取書に基づいている。この証言録取書でキャロル氏は訴訟費用について、外部からの資金援助を受けていないと述べていたが、後に億万長者のリード・ホフマン氏が弁護士費用の一部を支払っていたことが明らかになった。
キャロル氏の弁護団は本件に関するコメントを拒否した。また27日の時点でホフマン氏に連絡は取れなかった。
今回の捜査は、長年の政敵を標的にするというトランプ氏の要求に応えようとする司法省の最新の動きに他ならない。
ブランチ司法長官代行の下、司法省はトランプ氏の報復キャンペーンを加速させようと尽力してきた。しかし同氏が4月に司法長官代行に就任して以来提起してきた訴訟は激しい批判にさらされており、政治利用の疑いで法廷闘争に直面する可能性が高い。
事情に詳しい関係者によると、ブランチ氏はキャロル氏の控訴審でトランプ氏の個人弁護士の一人として活動していたため、今回の件からは除外されている。捜査は同氏のオフィスに所属する他の職員が監督している。
司法省の幹部らは、この件に関する捜査をシカゴの連邦検察官に委ねた。事情に詳しい二人の情報筋が明らかにした。キャロル氏の証言録取はニューヨークで行われたが、同氏の弁護費用の一部を負担した人物の一人であるホフマン氏は、シカゴに拠点を置く非営利団体を運営している。
ビデオ録画された22年の証言録取で、キャロル氏は当時トランプ氏の弁護士だったアリナ・ハッバ氏に対し、自身の弁護費用は他の誰も負担していないと述べていた。しかし裁判の2週間前、キャロル氏の弁護団は、ホフマン氏の非営利団体から資金提供を受けたことを判事とトランプ氏の弁護団に伝えた。
キャロル氏の弁護団は、同氏は非営利団体の関係者と面会したことも会話をしたこともないと主張した。ハッバ氏は当時法廷で、キャロル氏の弁護団は「共謀し、6カ月近く真実を隠蔽(いんぺい)した」と述べた。
判事はトランプ氏側の弁護士に対し、キャロル氏への再質問を許可したが、その内容は公表されていない。
2週間後に裁判が始まると、判事はキャロル氏の証言の信憑(しんぴょう)性に問題はないとし、弁護士らがホフマン氏からの資金援助について質問することを禁じた。
キャロル氏は現在もトランプ氏との複数の訴訟に巻き込まれている。陪審はキャロル氏への数百万ドルの損害賠償を命じる評決を下したが、トランプ氏はこれを不服として控訴している。同氏は500万ドル(約8億円)の支払いを命じる性的虐待訴訟の評決を最高裁に上訴しており、8300万ドルの支払いを命じる名誉毀損訴訟についても同様に上訴する意向を示している。

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