(CNN) 11月の米中間選挙まで3週間となる中、共和党の選挙運動は危機対応に追われる事態となっている。党幹部らは、かつて安泰とみられていた一連の選挙区での敗北を回避しようと奔走している。こうした議席を逃せば、上下両院の多数派を失いかねないとの懸念が強まっているためだ。
情勢の悪化は、複数の激戦州の共和党関係者を警戒させている。共和党は、かつて民主党の地盤で目指していた議席獲得の野心と引き換えに、伝統的に共和党が強さを誇ってきた選挙区や州にリソースを投入せざるを得なくなっている。
また、主要候補の応援を増やすようトランプ大統領に数カ月にわたって求めてきた共和党内部では、今やトランプ氏があまりに不人気のため本人の遊説が利益よりも害をもたらしているのではないかとの懸念すら出ている。
再選を目指す共和党下院議員の1人は大統領の支持率に触れ、「トランプ氏が党全体の足を引っ張っている」と漏らした。
共和党内に広がる悲観的な見通しの背景にはここ数週間の世論調査結果がある。イラン戦争や生活費の上昇に対する有権者の強い怒りを受け、共和党が下院の過半数を失う見通しであるほか、盤石とみられていた上院の過半数さえ失う重大な危機に直面していることが明らかになったのだ。
接戦となる選挙区が増えたことで、選挙戦終盤に数億ドルを投じて劣勢を挽回するという共和党指導部の計画も複雑になっている。トランプ氏を支持するスーパーPAC(特別政治活動委員会)「MAGA Inc.」などの資金力を背景に、共和党は資金面で圧倒的な優位に立っているが、それでもこれまでの出費が共和党の情勢を大きく好転させたということはない。かつて楽勝とみられていた選挙戦に振り向けられる資金がかさんでいるためだ。
上院選で共和党を支援する最大のスーパーPACはすでに、ノースカロライナ州での広告出稿の予約を取りやめ、少なくとも1000万ドル(約16億円)をカンザス州に投入した。同州の上院選では1932年以来、民主党候補は一度も勝利していない。また、共和党の地盤が極めて強いサウスカロライナ州では、現職の上院議員が民主党候補に劣勢になりつつあるとの懸念から500万ドルが投じられた。
これに加え、このスーパーPACはテキサス州でケン・パクストン氏を支援するために1億ドル以上を費やしている。トランプ氏自身も1カ月のうちにテキサス州を3度訪問した。
トランプ氏の顧問の1人は「誰もが今ごろ戦争は終わっていると期待していたが、終わっていない」と語った。「テキサスのようなところで接戦になるはずはないのに、明らかにそうなっている」
下院選での資金配分を指揮する共和党幹部らは今後数日間で支援対象も絞り込むとみられる。事情に詳しい複数の関係者によると、勝てると判断した選挙戦への支援を強化する一方、見込みが薄れつつある候補への投資は大幅に削減するという。
こうした絞り込みは、共和党が直面する困難をあらためて認める動きであると同時に、議席を死守するか民主党の選挙区を奪取できる一部の候補に資源を集中させ、民主党の議席拡大を全体として抑えようとする試みでもある。

10 時間前
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