トランプ氏、対ロシア追加制裁を発動前に免除 ウクライナとの関係悪化止まらず

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(CNN) トランプ米大統領は16日、ロシアの化石燃料の販売に関する追加制裁について、適用を免除する方針を明らかにした。追加制裁はトランプ氏が先月署名して成立した法律に基づき、近く発動する予定だった。

16日の大統領令で発表された適用免除は、トランプ氏とウクライナのゼレンスキー大統領の対立が深まる中で打ち出された。ロシアとの戦争が続くウクライナへの米国の支援にはほころびが見え始めており、欧州同盟国の間で懸念が深まっている。

ホワイトハウスは米中間選挙を前に原油価格の引き下げを図り、ウクライナに対してロシアの石油施設への攻撃を停止するよう迫ってきた。ウクライナは一時的に要請に応じたものの、その後、攻撃を再開。ロシアによるウクライナのエネルギー施設攻撃は今週を通して続いた。

適用が見送られた法律は、ロシア産原油や天然ガスの上位5輸入国から米国に持ち込まれる製品などに、最大100%の関税を課す内容。原油や天然ガスの販売は、ロシアにとって不可欠な戦費調達源になっている。

トランプ氏はホワイトハウスが公表した大統領令で、「現時点で適用免除を認めることが米国の国益にかなうという証明書を議会に提出した」と明らかにした。

一連の措置は、故リンゼー・グラム上院議員の名を冠した「グラム法」に盛り込まれていた。7月に死去したグラム氏は対ロシア強硬派として知られていた。

民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、ウクライナに対する「与野党の強力な支持」に触れ、トランプ氏による適用免除を「予想通りのみじめな指導力の欠如」と批判した。

ウォーレン氏は16日の声明で、「トランプ氏は制裁を免除することで、ロシア大統領府に対する圧力の強化を求める議会の意向をあざ笑っている。(ロシアの)プーチン大統領による侵攻継続を助長するものだ」とも述べた。

深まる対立

急転直下の展開により、米国とウクライナの関係が揺れ動いた1週間は締めくくられた。米国や欧州では、トランプ氏がプーチン氏を積極支援する措置を相次ぎ講じていることに懸念が強まっている。

トランプ氏は先週、ロシア産ディーゼル燃料(軽油)の輸出を認める合意を結び、欧州の指導者は不意打ちされた格好に。ゼレンスキー氏も裏切られた思いがすると語っていた。

この合意は米国内でも与野党双方の反発を招いた。議員からはトランプ政権の措置について、「米国の資金がプーチン氏によるウクライナへの残虐な戦争の資金源となるのを防ぐ」連邦法に違反していると警告する声が上がった。

トランプ氏は燃料価格の上昇を巡り、原因はウクライナとロシアの戦争にあると非難。有権者の間で不人気なイランとの戦争から世間の関心をそらそうと、躍起になっている。

このほか、米国による情報共有が打ち切られたとみられることや、衛星通信サービス「スターリンク」の利用制限を巡っても、ウクライナと最大の支援国である米国の関係に亀裂が入っている。

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