トランス差別のネタで批判された米コメディアン。社会に与えた負の影響を知り、怒りを語る

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アメリカのコメディアンで俳優のデイヴ・シャペル氏は長年にわたり、トランスジェンダーの差別的なジョークをネタの一つにしてきた。

トランスジェンダーの活動家たちは、ジョークはトランスジェンダー当事者を危険にさらしていると声高に訴えてきたが、シャペル氏は番組のボイコットや批判に直面しても姿勢を変えようとしなかった。

しかし4月に掲載されたNPRのインタビューで、シャペル氏は一部の共和党員が自身のトランス嫌悪的なジョークを真に受け、“武器化”していると不快感を示した。

共和党議員が投稿した写真への怒り

シャペル氏はインタビューで、共和党議員が選挙でトランスジェンダーをジョークにしたことに腹が立ったと述べている。

その一例として、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂を訪れた際のエピソードを紹介。共和党のローレン・ボーバート下院議員に写真撮影を求められたと語った。

ためらいながらも応じると、ボーバート氏は写真をSNSに投稿し、「性別は2つだけだとわかっている人たち」とコメントしたという。

シャペル氏は、ボーバート氏は自分との写真を「武器化もしくは政治利用した。そのことで彼女を徹底的に批判した」と振り返っている。

コメディが現実世界に与える影響

シャペル氏は共和党議員の行動を批判しているが、一連の出来事は、コメディとコメディアンの言葉が現実世界にどのような影響を与えるかを考えさせる。

トランスジェンダーの活動家たちは何年も前から、シャペル氏の発言がどれほど有害かを警告してきた。

しかしシャペル氏は「ただのジョーク」であり、発言は文脈を無視して切り取られていると主張して警告を軽視し続けてきた。

多くのコメディアンは「コメディには扱っていけないものはない」と考え、弱い立場の集団をネタにすることも悪意ある行為ではないと捉えている。

しかし、シャペル氏は、必ずしもそうではない場合があることに気づき始めているようだ。特に、トランプ政権が人口の約1%を占めるトランスジェンダーを排除する政策を進め、彼らがより生きにくい社会になっている中ではその傾向が顕著になっていると言える。

言論の自由、もちろんコメディも社会から孤立した状態で存在するわけではない。

アメリカで最も有名なコメディアンの一人として、シャペル氏はトランスジェンダーをネタにしたジョークを主流化させる動きに加担し、政治的な決定をする人々に明らかに力を与えてきた。

ある時点を超えた時に、コメディは境界を押し広げたり思考を刺激したりするものではなく、トランスコミュニティから簡単に人間性を奪い、彼らを攻撃する法律を後押しする大きな文化の流れの一部になってしまう。

いつかトランスジェンダーの人々の雇用や医療へのアクセスの平等が実現する日が来るまでは、トランスジェンダー当事者をネタにすることは深刻な問題なのだ。

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