コロナ起源巡る議会公聴会紛糾 元政府顧問が証言を拒否

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ファウチ博士は、2026年7月29日(水)、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂で、上院国土安全保障・政府問題委員会に出席した。(AP通信/アリソン・ロバート撮影)

ファウチ博士は、2026年7月29日(水)、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂で、上院国土安全保障・政府問題委員会に出席した。(AP通信/アリソン・ロバート撮影)

By Stephen Dinan – The Washington Times – Wednesday, July 29, 2026

 トランプ米大統領の新型コロナウイルス対策顧問だったアンソニー・ファウチ氏は29日、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(大流行)への対応や新型コロナの起源、自ら主導した米政府の対応が正当だったかどうかなどについて、連邦議会での証言を拒み、憲法で保障された黙秘権を行使した。

 ファウチ氏は、上院国土安全保障・政府問題委員会のランド・ポール委員長(共和、ケンタッキー州)が開いた公聴会は、刑事訴追につながる発言へ誘導することが目的だと考え、懸念していると述べた。

 同氏は委員会で、「弁護士の助言に従い、合衆国憲法修正第5条に基づく権利を行使し、質問への回答を差し控える」と述べ、共和、民主両党議員からの質問すべてに答えることを拒否した。

 医師でもあるポール氏は、長年にわたり米国立衛生研究所(NIH)で感染症部門を率いたファウチ氏と、パンデミックの起源や、米国が緊急承認したワクチンの潜在的な危険性などを巡って論争を続けてきた。

 ファウチ氏は、ポール氏が以前からファウチ氏の刑事訴追を求めてきたことに加え、最近では自身の日記を編集を施さないままその内容を公開し、「私に恥をかかせること」を狙っていると指摘した。

 現在、政府の役職を退いているファウチ氏は、「私がこの委員会に呼ばれた唯一の理由は、何でもいいから刑務所送りにできるような発言を引き出し、ポール氏が繰り返し訴えてきた主張を正当化することだという結論に至らざるを得ない」と述べた。

 ポール氏は召喚状を出して、ファウチ氏の出席を強制した。

 同氏は、中国の武漢ウイルス研究所で行われた危険性の高い研究に米政府の資金が使われたのかどうかについて説明を求めたいと述べた。パンデミックの発生源はこの研究所ではないかという疑惑が持たれている。また、一部の治療法が退けられる一方、実験的なワクチンの早期投入が推進された米政府の意思決定についても追及したい考えを示した。

 ファウチ氏は、ジョー・バイデン前大統領から過去の行為全般を対象とする包括的な恩赦を受けている。

 ポール氏は、この恩赦によってファウチ氏は罪に問われることはなく、委員会で証言できるはずだと主張したが、ファウチ氏はこれに同意しなかった。

 公聴会では緊張が高まり、委員長の指名を受けずに発言しようとしたファウチ氏の弁護士の1人が退席を命じられる場面もあった。

 バイデン氏の恩赦は、過去の行為を対象としている。

 ポール氏は、ファウチ氏が黙秘権を行使した理由は受け入れられないと述べ、この問題を追及し続ける考えを示した。

 同氏は「議会の調査を妨害することは法律違反だ。きょう証言を拒否したことには相応の結果が伴う」と述べた。

 ファウチ氏は、米国の新型コロナ対策の象徴的な存在だった。

 トランプ大統領の新型コロナ対策タスクフォースの一員だったが、方針が頻繁に変化するトランプ氏や政権幹部に不満を募らせていた。当初のロックダウン(都市封鎖)後に経済活動の早期再開を求めるトランプ氏との間でほどなく緊張が高まった。

 ポール氏が公開した日記には、ファウチ氏がトランプ氏について「恥ずべき人物」「非常に危険な人物」と記していたことが示されている。

 トランプ氏の退任後、バイデン氏はファウチ氏を新型コロナ対策の首席顧問に起用した。

 政治姿勢の異なる2人の大統領との関係の浮き沈みにより、ファウチ氏は評価の分かれる存在となった。トランプ支持者の多くは、ファウチ氏がパンデミックからの回復をかえって遅らせたと批判する一方、トランプ氏に批判的な人々は、多くの命を救った重要な存在として高く評価している。

 また、ファウチ氏が一貫して、ウイルスは動物から人へ感染した可能性が最も高いと主張してきたことも、大きな論争点となっている。連邦捜査局(FBI)など一部の米政府機関は、武漢ウイルス研究所から流出した可能性が高いとの見方を示している。

 ファウチ氏が率いた国立アレルギー・感染症研究所は、非営利団体エコヘルス・アライアンスに研究資金を提供し、エコヘルスは武漢ウイルス研究所でのコウモリ由来コロナウイルスの研究に資金を提供していた。

 ファウチ氏は、この研究は危険な機能獲得研究には当たらないと主張しているが、これに異を唱える専門家もいる。

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