イランでのネットの自由支援、トランプ米政権に援助再開の圧力 昨年資金を大幅削減

3 ヶ月前 13

(CNN) トランプ米政権に対し、イランにおけるインターネットの自由を支援する取り組みを強化するよう圧力がかかっている。イラン全土で暴力的な弾圧に直面している反政府デモ参加者の活動が、体制側の仕掛ける広範囲にわたる情報遮断によって妨げられているためだ。トランプ政権は昨年、そうしたネットの自由を支援する取り組みに向けた資金の削減に踏み切っていた。

専門家によると、大規模な反政府デモを受けて実施された数日間にわたる情報遮断は、イラン史上最悪の事態となる可能性がある。イラン政府は、全国各地でのデモ参加者への殺害や弾圧の証拠を隠すためにインターネットアクセスを遮断したと非難されている。

トランプ政権は昨年、インターネットの自由の問題に取り組む複数の団体への資金提供を大幅に削減した。米国の対外援助を劇的に縮小する施策の一環で、国務省は民主主義構築と人権問題に取り組む複数の部局を廃止している。

関係筋がCNNに語ったところによると、イラン国民が政府の検閲を回避するのを助けるVPN(仮想プライベートネットワーク)などの迂回(うかい)ツールを提供する活動への資金提供も削減したという。

現在はイーロン・マスク氏が手掛ける「スターリンク」のような衛星インターネットサービスのおかげで、一部の人々が通信遮断を突破し、イラン国内からの情報や画像を共有することが可能になっている。

トランプ米大統領は、抗議活動参加者の殺害を理由にイランに対する措置を取ると警告している。

ホワイトハウスのレビット報道官は12日、トランプ氏とマスク氏がイランにおけるスターリンクのアクセスについて協議したと述べた。スターリンクは、物理的な端末と周回衛星ネットワークを用いてインターネットへのアクセスを提供するサービス。しかし、両者がアクセス拡大で合意に達したかどうかは不明だ。

昨年6月、「スターリンク」用の小型衛星を搭載して打ち上げられるスペースXのファルコン9ロケット/Steve Nesius/Reuters/File via CNN Newsource
昨年6月、「スターリンク」用の小型衛星を搭載して打ち上げられるスペースXのファルコン9ロケット/Steve Nesius/Reuters/File via CNN Newsource

イラン政府は長年にわたり、内乱発生時にインターネットへのアクセスを遮断してきた。専門家によると、遮断のたびにイラン政府はより巧妙な手段を講じるようになっているという。バイデン政権下では、イランの反政府活動家への支援を強化。2022年の大規模な抗議活動で遮断されたインターネットへのアクセス回復に向け、米国政府が協調的かつ公的な取り組みを行っていた。

しかし昨年、イラン国民にスターリンク端末を提供する活動を行っていた少なくとも1団体が、米国からの資金援助を失った。

一部の団体は依然として米国政府からの支援を受けているものの、資金援助が打ち切られるリスクを冒したくないため、詳細を公に話すことに慎重だと、活動に詳しい2人の情報筋は述べた。

ネットフリーダム・パイオニアーズ(NFP)の情報筋によると、同団体は22年の抗議活動中に約200台のスターリンクをイランに持ち込むことができたという。しかし昨年、NFPはインターネットの自由を求める活動を支援していた米国政府からの資金援助を失った。これには、スターリンクキットをイランに持ち込む活動も含まれる。昨年、イスラエルとイランの間でいわゆる「12日間戦争」が勃発した際、同団体は活動を支援するための資金援助を再開するよう米政権に訴えたが、要請は聞き入れられなかった。

現在、同団体は新たな要請を行う気はないと明言。情報筋は「資金も戦略もない。まるで国務省を運営する人間がいないかのようだ」と述べている。

「彼らの支援があれば、もっと多くのことができるはずだ」と情報筋は語った。NFPは現在、民間資金を活用してスターリンク端末に関する取り組みを支援している。

国務省の報道官は、「イラン国民がインターネットの遮断や反対意見に対する検閲といったイラン政権による残忍な弾圧に直面する中、トランプ政権は彼らにとって最も効果的な手段を通じて情報の自由な流れを維持し、保護することに尽力している」と述べた。

その上で、イランにおけるインターネット接続を強化するため、スターリンクのような技術の提供を検討しているとした。

しかし、スターリンクの使用が疑われる人々に対する政府の強制捜査や、イラン政府が軍用レベルの技術を用いて衛星信号を妨害し、イラン国民のサービスへのアクセスを遮断しているという報道もある。国際NGO団体フリーダム・ハウスのエイドリアン・シャーバズ副代表は、これらの行為を「前例のない」ものだと批判している。イラン国営メディアによると、イラン政府は12日、完全な安全が回復したと当局が判断するまで、インターネットのアクセス制限を継続すると発表した。

イラン政府はインターネットを完全に遮断していない場合でも、国民が利用できる情報を厳しく検閲している。トランプ政権は、この検閲を回避するための取り組みへの資金提供も停止したと、複数の情報筋がCNNに語った。

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