自分で自分をなだめる「セルフタッチ」と瞑想を比べてみた
自分で自分をなだめる「セルフタッチ」と瞑想を比べてみた / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部人に肩をさすってもらうと、なんとなく気持ちが落ち着くものです。
心理学の情報サイト「Psychology Today」の記事では、自分の体をやさしくもむ「マインドフル・セルフマッサージ」を教えるマッサージ師が紹介されています。
彼は、孤独の一部は愛情のこもったふれあいが足りないことにあり、自分でのマッサージがそのつらさを和らげる助けになると考えています。
ただしこれは、彼自身が「そう思う」と述べた個人的な見解です。
今回の研究チームが取り上げたのは、自分の手で自分の体に触れて心を落ち着かせる「セルフ・スージング・タッチ(自分をなだめるふれあい)」です。
対象は、ストレスの度合いをはかる質問票で一定より高い点数だった、慢性的なストレスを抱える78人です。
大学の募集を通じて集まった参加者の平均年齢は22.2歳で、81%が女性でした。
参加者は無作為に2つのグループに分けられ、片方は毎日5分間のセルフタッチを、もう片方は同じ5分間の瞑想を14日間続けました。
瞑想のグループには、細かい指示をほとんど与えないシンプルな瞑想をしてもらっています。
そして毎回の練習の直前と直後に、その時のストレス、疲れ、孤独の強さを0〜100の目盛りで答えてもらいました。
さらに、始める前、終わった翌日、その4週間後には、それまでをふり返って答える質問票にも記入してもらいました。
はたして、自分で自分に触れる5分間は、瞑想と比べてどれほど心を軽くしたのでしょうか。
セルフタッチは瞑想より効いたのか?
セルフタッチは瞑想より効いたのか? / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部結論から言うと、セルフタッチも瞑想も、練習の前後でその場のストレスをはっきり下げていました。
疲れと孤独についても同じで、どちらのグループでも練習のあとは前より低くなっていました。
一方で、セルフタッチと瞑想の間には、はっきりした差は見られませんでした。
つまり、自分に触れる5分間には、短い瞑想と同じくらい、その場の心を落ち着かせる力があったようです。
ただし、このストレスの下がり幅は、練習の日数を重ねるにつれて小さくなっていきました。
そんな中、セルフタッチのグループだけに見られた変化もあります。
セルフタッチを続けた人たちでは、練習を始める前の疲れが、14日間で少しずつ下がっていったのです。
瞑想のグループでは、こうした変化は見られませんでした。
しかもこの疲れの減り方は、人と親しくなることを避けがち(人と距離を置きがち)な「愛着回避」の傾向が強い人ほど大きくなっていました。
また、自分を思いやる気持ち(セルフ・コンパッション)が強い人ほど、ストレスが低い傾向も見られています。
その一方で、ふり返りの質問票で答えたストレスや疲れ、孤独は、セルフタッチでも瞑想でも、はっきりとは下がりませんでした。
練習の直後には気分が軽くなっても、それまでの日々をふり返った時の感じ方が変わったという証拠は得られなかったわけです。
また、参加者は大学の募集で集まった平均22歳の人たちで、8割以上が女性だったため、ほかの年代や男性で同じ結果になるかは分かりません。
それでも研究チームは、セルフタッチは手軽に取り入れられる方法で、特に愛着回避の傾向が強い人にはおまけの効果もあるとまとめています。
心をいやすふれあいは、必ずしも誰かからもらわなくてもよいのかもしれません。
疲れた時に自分の体へそっと触れる5分間は、瞑想と並ぶ身近な選択肢になりそうです。
誰にも甘えられない夜は、とりあえず右手に左手をよしよししてもらいましょう。







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