6月23日(現地時間)に行われた、FIFAワールドカップのイングランド対ガーナの試合は0対0の引き分けに終わり、試合自体は比較的静かな内容だった。
しかし、ピッチ上で起きたある出来事が大きな注目を集めている。
握手拒否
国歌斉唱の直後には、お互いへの敬意を表すため、両チームの選手が握手を交わすのが通例となっている。しかし、ボストンで行われた同試合の映像では、イングランド代表のジェド・スペンス選手が、ガーナ代表のトーマス・パーティー選手との握手を拒否したように見える様子が映し出された。
テレビの生中継ではこの瞬間は放送されなかったが、SNSで拡散されている写真や動画では、パーティー選手が目の前を通り過ぎる際、スペンス選手は手を下ろしたままにしているのが見受けられる。
背景にある深刻な疑惑
パーティー選手は現在、2020年から2022年の間に4人の女性から被害を訴えられた、7件のレイプと1件の性的暴行の罪に問われている。本人はすべての容疑を否認しており、来年ロンドンのサザーク刑事裁判所で裁判が開始される予定だ。
パーティー選手を巡る疑惑は、今大会でも大きな議論の的となっている。
トロントで6月17日に行われたパナマ戦では、「過去に逮捕や起訴の事実はない」と当局に虚偽の申告をしたとして、パーティー選手はカナダへの入国を拒否され試合を欠場していた。ガーナ政府は、パーティー選手がプレーできるよう、一時入国の許可を求めたが、却下された。
一方で、アメリカへの入国ビザは問題なく発給されており、米税関・国境警備局は「容疑は認識しているが、現時点で有罪判決は下されていないためビザを発給した」とコメントしている。
ネットでの反応
先述のとおり、パーティー選手は全ての容疑を否認している。しかし、これほど重大な容疑をかけられている選手が世界最高峰の舞台でプレーしすることが容認されていることに対し、「FIFAはこの大会への出場を許可していること自体が信じられない」「こうした容疑のある選手が国を代表して選ばれるべきではない」など、多くのファンから批判の声が上がっている。
こうした背景の中、スペンス選手の行動は「抗議の姿勢」を示したとして称賛されている。
ネットでは 「よくやった」「ピッチ上で、こうした態度で問題を真剣に捉えていることを示してくれる選手がいたことが嬉しい」などの声に加え、「男性こそ、こうした問題に対して仲間を厳しく律し、目を背けない姿勢を示すべき」「もっと多くの男性がこれに倣ってほしい」など、疑惑に直面した際に、男性の仲間内でも責任を追及することの重要性を指摘する声も寄せられた。
監督の意見は
試合後の記者会見では、イングランド代表のトーマス・トゥヘル監督に対してこの件に関する質問が投げかけられたが、チームの広報担当者が「法的な理由」を挙げて回答を制止した。
一方、ガーナ代表のカルロス・ケイロス監督は以下のように述べている。
「私たちは、ゲームの中に邪念や政治を持ち込もうとする人たちに加担するつもりはない。私たちはピッチ内を聖なる場所として守るために闘っている。だから、政治をピッチ外に置いてきたすべての人を称えたい」
現時点で、スペンス選手からの公式なコメントは出されていない。

2 時間前
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