OpenAIが開催したブランドトリップが「無神経」だと批判を受けている。
アメリカのAI企業「OpenAI」は8月初旬、インフルエンサーらを招待し「ブランドトリップ」を初めて開催した。
ブランドトリップとは、企業側が旅行の費用を全額負担し、参加者がSNSでPRを行うというよくあるマーケティング手法だ。
しかし今回、参加したインフルエンサーたちは、激しい批判に晒されている。
ネットでは、今回の企画を「空気が読めていない、無神経だ」と非難する声や、インフルエンサーたちは、環境や社会全体に悪影響を及ぼしている企業の「駒として利用されている」といった指摘が相次いだ。
ChatGPTを手がけるOpenAIなどのAI企業は、テクノロジーに対する人々の不安を和らげ、ポジティブなイメージを築くために、インフルエンサーや著名人とのコラボレーションを推進している。2025年6月の調査では、アメリカの成人の半数が「日常におけるAI利用の増加について、期待よりも懸念の方が大きい」と回答していた。
同社は今年2月、エンタメ界やクリエイター層からの支持を獲得するため、元Instagramのチャールズ・ポーチ氏を、グローバル・クリエイティブ・パートナーシップ担当副社長として引き抜いていた。
AnthropicやMicrosoft Copilotといった競合他社に続き、OpenAIもブランドトリップを実施。豊かな自然が魅力のニューヨーク州ガーディナーにある高級リゾート「ワイルドフラワー・ファームズ」に選ばれた一部のインフルエンサーを招待した。
批判の原因は
参加者の1人であるインフルエンサーのグレース・マキャリックさんがInstagramに投稿した動画では、宿泊キャビンの浴槽にお湯を溜める様子が背景に映し出されていた。しかし、視聴者の多くはこの光景に強い違和感を抱いた。
AIに関する最大の懸念の1つが、データセンターの膨大な電力消費と冷却処理だ。それが今、全米各地で地域住民の水資源を脅かしているからだ。
マキャリックさんは動画で、このトリップについて「すべてが細やかで配慮にあふれている」と語ったが、視聴した人々の受け止め方は真逆だった。
コメント欄には、「ジョージア州エフィングハムの住民は、生活用水を失おうとしている。私たちがこの惨状に抗議している間、あなたが優雅に羽を伸ばせてよかったですね」「すごく綺麗。でも、自分の行動の皮肉さに気づけないなんて、よっぽど自分が特別だと思ってるんだね。私たちの子どもたちには未来が必要」といった批判が寄せられた。
2015年の設立以来、OpenAIはデータセンター問題以外にも、他人の著作物を無断でAI学習に使用した疑いや、テクノロジーがユーザーの自傷行為を助長したとされる問題など、多くの批判に直面してきた。
22万7000人のフォロワーを持つミーガン・リューさんも、同じくリゾートのキャビンを自慢し、「こういう旅行に招待されたかったらLinkedIn(ビジネス系SNS)にもっと投稿したほうがいい」と動画で呼びかけた。
しかし、コメント欄には、「最高のブランドトリップだね。水資源が枯渇したときには優先的に水を供給してくれる約束でもされた?」「世界中の自然を破壊している企業が、自然の中でこんなイベントを催すなんて皮肉以外のなんでもない。参加を決めた神経を疑う」といった辛辣な意見が書き込まれている。
なお、ハフポストUS版はマキャリックさん、リュー氏さん、およびOpenAIにコメントを求めたが、現時点で回答は返ってきていない。

4 週間前
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