「韓国の民主主義にそぐわない」宗教指導者への実刑判決に強い非難

1 時間前 1
韓国統一教会の指導者である韓鶴子総裁が、2025年9月17日(水)、韓国ソウルの特別検察庁に到着した。(AP通信/イ・ジンマン撮影)

韓国統一教会の指導者である韓鶴子総裁が、2025年9月17日(水)、韓国ソウルの特別検察庁に到着した。(AP通信/イ・ジンマン撮影)

By Andrew Salmon – The Washington Times – Tuesday, September 1, 2026

 【ソウル】宗教の自由を擁護する人々は8月31日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の指導者、韓鶴子総裁(83)に言い渡された懲役2年の判決を、信教の自由に対する攻撃だとして厳しく非難した。

 文鮮明師の妻である韓氏は今年の裁判で、政治家らへの贈賄などの罪に問われ、有罪の判決を受けた。韓氏は一貫して起訴内容を否認している。

 支持者らは、韓氏に対する訴追や、韓国で最近相次いでいる保守系の宗教・政治関係者への捜査を、左派寄りの李在明政権による政治的な魔女狩りだと批判している。

 米トランプ第1次政権で中央情報局(CIA)長官と国務長官を務めたマイク・ポンペオ氏はSNSへの投稿で、韓氏への判決について「韓国が苦労して勝ち取った民主主義の価値観にそぐわない」と述べた。

 また「韓国政府が控訴審でこの事件を再考し、宗教弾圧の道をさらに進まないことを祈る」と強調した。同氏は韓国と日本で開かれた家庭連合関連の行事に出席したことがある。

 家庭連合は声明で、「国民に大きな心配と失望を与えたことを深くおわびする」とした一方、韓氏に対する判決は受け入れられず、控訴すると表明した。

 ポンペオ氏と同様、家庭連合関連行事に出席し、その活動を支持してきた元米下院議長のニュート・ギングリッチ氏は、韓氏に対する韓国政府の措置について、世界的な宗教への攻撃の一環だと指摘した。

 ギングリッチ氏はワシントン・タイムズへの寄稿で、「これは『神への世界戦争』とも評されている。国家が信仰を持つ人々や宗教共同体を攻撃する武器となっている。このようなことが目の前で進行している。最も緊迫し、悲劇的な戦場となっているのが、現在の韓国だ」と述べた。

 ギングリッチ氏は韓総裁の裁判を「高度に政治化された」「宗教運動を解体するための組織的な国家主導の取り組み」と批判した。

 さらに裁判は、より大規模な動きへの「先鋒」にすぎず、「統一教会を完全に解散させる」ための取り組みだと警告した。

 文鮮明師は1954年、韓国で新宗教として統一教会を創設した。韓氏は1960年に文師と結婚し、その後、運動の指導をともに担った。世界基督教統一神霊協会(統一教会)から世界平和統一家庭連合へと改称、世界的な宗教運動として活動している。家庭連合は韓氏の下で、保守的な家族観や宗教間対話、信教の自由、紛争解決などを推進してきた。また、ワシントン・タイムズなどの企業経営にも関与している。

 裁判所によると、韓氏は政治的便宜を受けるため、当時の尹錫悦大統領の妻と、尹氏が所属していた保守系政党「国民の力」の国会議員への贈賄を指示した。

 両者は賄賂を受け取った罪で有罪となり、服役している。

 尹錫悦前大統領自身も弾劾され、2024年12月に戒厳令を敷こうとして失敗した後、現在は終身刑に服している。

 2025年6月に発足した李政権は、韓総裁を含め、尹前大統領と関係する保守系関係者を対象に大規模な特別捜査を進めてきた。

 韓総裁はほぼ失明状態にあり、心臓疾患も抱えているが、11カ月にわたり拘束されている。

 韓総裁への判決について欧州の宗教専門家は、検察側が決定的な証拠を持っていないことを示していると指摘した。

 信教の自由を専門とするオンライン誌「ビター・ウィンター」で、イタリアの新宗教研究者マッシモ・イントロヴィニエ氏は、贈賄額について「ソウルの質素なアパートの価格にも満たない」と指摘し、賄賂を受け取った側が、それほど少額で影響力を売ったのかと疑問を呈した。

 信教の自由を積極的に擁護するイントロヴィニエ氏は、裁判所が言い渡した懲役2年について、検察側の「顔を立てる」ためのものだったとの見方を示した。検察側は懲役13年を求刑していた。

 韓国憲法は、表現の自由と信教の自由の双方を保障している。

 ポンペオ氏は「証拠からは、韓氏が宗教的、政治的信条を理由に標的にされたことがうかがえる」と指摘した。

 そして今回の状況について、「信教の自由と表現の自由を重視する誰にとっても、深刻な懸念だ」と指摘した。

 李氏は今年1月、韓国の主要宗教指導者らと会談し、家庭連合の解散を示唆するとともに、同団体を異端と位置付けた。

 「これは歴史ある民主主義国家の指導者が用いる言葉ではない」とギングリッチ氏は述べた。

 韓国の無所属議員は1月、宗教団体に対する政府の権限を拡大する民法の一部改正案を国会に提出した。

 この法案は、韓国メディアの一部が「教団解散法」と呼んでいることからも、その狙いが明らかだ。

 法案は現在も審議待ちの状態にある。

 国民の力の関係者は6月、李氏率いる共に民主党が国会で多数を占めているにもかかわらず、なぜ法案が立法手続きに乗せられていないのか分からないとワシントン・タイムズに語った。

 海外からも李政権に注目が集まる中、この問題は単純に扱えないほど大きな政治的負担になっている可能性がある。

 ギングリッチ氏は「トランプ大統領とマルコ・ルビオ国務長官は、信教の自由に対するこうした攻撃が、両国の特別な関係を損なう可能性があることを韓国に伝えるべきだ」と記した。

記事全体を読む