ローマ(CNN) イタリアの首都ローマは、1983年の大ヒット映画「再会の時(原題:The Big Chill)」にちなんだ暑熱対策の取り組みを開始する。記録的な暑さに見舞われているこの夏、日中の暑い時間帯に冷房の効いた映画館で映画を無料上映するという内容だ。
エネルギー会社エネルによると、イタリアでは家庭にエアコンがある人は全体の半数にも満たない。ローマではうだるような暑さに苦しむ市民たちが、耐え難い暑さをしのぐために手持ち型の扇風機を使用している。
ローマのグアルティエリ市長は22日、記者会見とSNSで今回の「クール」なアイデアを発表。エアコンのない人々に涼を取る機会を提供するとともに、交流や娯楽、文化活動を通じて孤立の防止にも役立てることを目的としていると説明した。
「新作を含む素晴らしい映画を上映する」「毎日異なる映画を上映し、誰もが涼しい環境で映画を楽しみながら時間を過ごせる。というのも、すべての人がエアコンを持っているわけではないから」(グアルティエリ氏)
上映作品にはパオラ・コルテッレージ監督の「ドマーニ! 愛のことづて」、ミケーレ・ジロー監督の「フラミニア」、マルゲリータ・ブイ監督の「ヴォラーレ」、ジョバンニ・ベロネージ監督の「ロミオ・イズ・ジュリエット」などが含まれる。
無料映画というと魅力的に聞こえるかもしれないが、この取り組みは観光客ではなくローマ市民を対象としている。観光客の多くはエアコン付きのホテルに宿泊しているからだ。来場者は1日に2本の映画を鑑賞可能。参加するすべての映画館は期間中、同じ上映スケジュールで作品を提供する。猛暑が続けば、この期間は延長される可能性もある。
市内にある会館や公会堂などの大規模施設も一般開放され、無料で鑑覧できる展示会を開催する予定。図書館、劇場、コワーキングスペース、そのほか冷房設備のある施設も、8月4日まで毎日午後1時から午後6時30分まで無料で利用できる。
欧州は今夏、猛烈な熱波に見舞われている。域内の多くの都市では家庭にエアコンのない住民のために給水所や涼を取れる場所を提供するなど、特別な対策を講じている。
ローマの住民は今週に入って、連日37度前後の気温に耐えてきた。来週も新たな熱波に見舞われる見込みで、最高気温は約40度に達する可能性がある。イタリア空軍(同国の公式気象予報機関)によると、8月はさらに暑くなると予測されている。
グアルティエリ氏によれば、ローマ市内には現在178カ所の「気候シェルター(暑さ避難所)」が設けられている。「おそらく世界で最も多いと思う」と、同氏は22日に述べた。トイレのないスーパーマーケットはシェルターに含めていないという。
前述の映画館の取り組みは、市の文化局などの後援で実施される。ポップコーンは別料金となる。

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